仕留めたハンターが証言「毛が逆立って頭の大きさが倍に…しくじったら俺は」新聞配達員の命を奪ったヒグマと対峙した緊迫の瞬間 警察への通報は北海道で過去最多の5249件

2025年は、北海道だけでなく、本州各地でクマによる深刻な被害が相次ぎ、かつてないほどの死傷者が出ました。北海道では8月、知床の羅臼岳で登山客の男性が襲われて死亡。クマとの危険な遭遇は、もはや森の奥だけに留まりません。

住宅街や公園、そしてスーパー、動物園に至るまで、これまで安全と信じてきた日常のすぐ近くで、クマの存在は脅威となりつつあります。

北海道南部の福島町では2025年7月、新聞配達中の男性が、民家のすぐ前で襲われ、クマの犠牲となりました。緊張が強いられる現場で、クマと対峙した地元のハンターが、初めてテレビカメラの前で取材に応じました。

◇《「クマも興奮しているから毛が逆立って」男性を襲って草むらへ…》
 2025年7月の朝、当たり前だった日常が突然、壊れました。居るはずのない脅威が、住宅地に現れたのです。

麻原衣桜記者(2025年12月取材)
「今年7月、クマに襲われた死亡した男性の遺体は、この草やぶの中で見つかりました」

2025年7月、北海道南部の福島町で、新聞配達員の男性(52)が、住宅の前でクマに襲われ、命を失いました。男性を襲ったクマは、そのまま男性を近くの草やぶに引きずり込み、死亡させた後、姿を消しました。

クマが駆除されるまでの間、福島町は、緊張を強いられることになったのです。

クマを駆除したハンター(70)
「クマも興奮しているから、毛が逆立って、普通の頭の倍ぐらいの大きさで近寄ってきていたもんだから」

北海道ではヒグマの出没が相次ぎ、本州では東北や北陸地方などで、ツキノワグマによる被害が急増。死傷者は全国で230人を数え、2025年は、かつてない深刻なクマ被害と直面することになりました。

◇《「あり得ない場所で襲われた」男性を死亡させ、姿を消したクマ》

クマによる死亡事故を伝えるHBCニュース(2025年7月12日放送)
「きょう未明、道南の福島町で新聞配達をしていた男性が、クマに襲われ死亡しました」

男性が襲われたのは、7月12日午前3時前の出来事でした。

目撃した人(2025年7月取材)
「目の前にクマが人間の上にかぶさるような状態が見えた…そのうちにクマが人間を引きずって…」

死亡事故を受け、出動要請を受けたハンターの男性が、カメラの前で初めて取材に応じました。クマの駆除に携わり20年ほど。これまでに120頭以上を仕留めてきました。

クマを駆除したハンター(70)
「驚きですね、まずは驚きました。まさか家のすぐ前で…というのがあって。(町では)ありえないところで襲われたっていうのが、率直な気持ちじゃないかな」

どこに潜んでいるのか、再び襲ってくるかもしれない。駆除までの間、福島町は、張り詰めた時間の中に置かれることになりました。

クマを駆除したハンター(70)
「私の場合は(被害が発生した日から)ほぼ寝ている時間は2時間か、そんなもんかな…それぐらい現場と役場には詰めていました」

◇《畑を荒らし、金属製の扉も破壊…住宅地で出没を繰り返す》
 7月12日に男性の命を奪ったクマ。襲撃後、その姿を潜める一方で、町の至るところに痕跡を残していました。

畑を荒らしたり、住宅の間を歩き回ったり。人の暮らしのすぐ傍で、クマは出没を繰り返したのです。

クマに倉庫を荒らされた店長
「主に段ボールとかプラスチックとか、食べ物と間違って(クマが)引きずっていっているのは間違いない」

クマにこじ開けられた金属製の倉庫の扉は、激しく壊れ、鍵の部分も大きく歪んでいました。

クマを駆除したハンター(70)
「藪の中に入っている分に関しては、まだ何とか(駆除の対応が)できるかなという考えもあったんだけれど、家と家の間を縫うようにして歩くとか、そういう状況で発砲ができるかって言ったら、それはとても難しい話で…」「二度三度とチャンスはあったんだけれど、やっぱり発砲できないという難しさはありました」

住宅地での発砲はリスクもあり、簡単ではありません。福島町でクマによる死亡事故が起きた当時は、人命に危険が迫っていると警察官が判断し、命じなければ、原則、発砲することができませんでした。

◇《「しくじったら俺はもうやられる」クマと対峙した緊張の瞬間》
取材カメラマン(2025年7月18日)
「警察官などが集まっている状況で、あの林の中で確保されたという情報もあります」

事態は7月18日、死亡事故から6日後に動きました。ハンターの男性は、男性の命を奪ったクマと正面から向き合うことになったのです。

クマを駆除したハンター(70)
「駆け付けたところ山の中で、バリバリバリバリ音がしていたから、ここにもう間違いないなということで…」

ハンターの男性が指示して、役場の車とパトカーが、現場付近を包囲。3メートルほどの距離まで、クマを引きつけたと当時を振り返ります。

クマを駆除したハンター(70)
「クマも興奮しているから毛が逆立っているから、普通の頭が倍ぐらいの大きさで近寄ってきていたもんだから…。『でかい』という感じと『しくじったら俺は、もうやられるな』っていう感じがあった…できるだけクマを近づけました」

そして、ハンターの男性は、接近したクマと対峙して、躊躇うことなく引き金に手をかけ、発砲したと話します。

◇《「絶対に敵を取ってやる…」4年前に女性を襲撃したクマと判明》
福島町の防災無線(2025年7月18日)
「ただいま、月崎地区にてクマ一頭を確保したのでお知らせします」

駆除されたクマは、体長2.8m、体重218kgもある大きなオスでした。DNA鑑定の結果、新聞配達員を襲った個体であることが確認されます。それだけではありませんでした。4年前、当時77歳の女性を死亡させていたことも明らかになりました。

クマを駆除したハンター(70)
「DNAの結果が一致したと言われたときには、正直言葉がなかったですね。(4年前に事故が発生した)あの時、おばあさんと約束した『絶対、敵(かたき)を取ってやるぞ』っていう…それが4年経ってようやく約束を果たせた」

◇《襲撃された登山客が死亡…札幌では男性が襲われるなど被害相次ぐ》
 そして、福島町での死亡事故から約1か月後のことでした。

中明寛人カメラマン(2025年8月14日取材)
「道警のヘリコプターが引き揚げているのは、担架に乗せられた人でしょうか」

 8月14日、北海道東部の羅臼岳で登山客の男性(26)が、クマによって命を奪われました。そして9月、札幌・西区の住宅街では、散歩中の男性が公園で、親子のクマに襲われ、重傷を負う事故が発生。

さらに11月には、札幌・中央区にある円山動物園にもクマが侵入。園内で大きな足跡が見つかり、動物園の防犯カメラには、クマの姿が記録されていました。

人の日常に接近し、脅威となりつつあるクマ。北海道警察に寄せられたクマ関連の通報は、2025年だけで5249件と過去最多にのぼり、道内の死傷者は6人となっています。

◇《「クマの分布は恒常的に市街地まで…」メスの割合上昇が影響》
 こうした状況の中、道立総合研究機構では、体毛やフンなどからDNAを分析し、クマの分布や行動の変化を追跡しています。札幌の市街地や近郊に生息するクマのDNA鑑定を詳しく分析し、研究した結果、興味深いデータが浮かんで来ました。

2014年までの5年間、メスの割合は30%でした。ところが直近の5年間では53.5%までに上昇。この割合の変化に、いま研究者は注目しています。

道立総合研究機構自然環境部釣賀一二三シニアアドバイザー
「最初は分散過程の若いオスが、市街地周辺に出てくるのが普通ですが、メスの個体がたくさん出て来るということは、かなり市街地までクマの分布が恒常的な形で迫っていることになります」

「生まれる子供はメスと行動するので、例えば、メスがあまり人を気にしない個体だったり、家庭菜園に定着したりすると、その行動は子供に伝わっていくので、問題を起こすことになっていきます」

◇《「生態も行動パターンも変わってしまった」クマが日常の脅威に…》
 北海道南部の福島町で2025年7月、そして4年前に人を襲い、2人の命を奪ったクマ。仕留めたハンターも警戒を強めています。

クマを駆除したハンター(70)
「クマはもう生態も行動パターンも変わってしまっているから、それに、われわれは何とか追いついていかなきゃない。その難しさっていうのはありますね」

クマは、人の暮らしのすぐそばに、日常の脅威として存在し始めている。2025年は、その事実を突きつけられた1年となりました。

道立総合研究機構の釣賀一二三シニアアドバイザー(自然環境部)は、クマとの危険な遭遇や事故を防ぐために、次のような指摘や注意を呼びかけています。

▽市街地周辺だとしても、短期間にすべて排除することは難しい。

▽周辺にクマがいることを前提に、しばらくは生活する必要がある。

▽生ごみの管理などを徹底して、クマを寄せつけないこと。

▽早朝や夜間など、クマが動き回る時間帯の活動を控えるなど。

【2025年12月26日(金)「今日ドキッ!」にて放送】

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33件のコメント

  1. 警察官も自分の判断でクマ撃てるようにはなったんだっけ?しかし警察官のもつピストル程度じゃ10発急所に当て続けないとやれないんじゃ?

  2. 高校の頃、新聞配達やってて家の玄関の新聞を差し入れ次の家周ろうとしたら犬が放し飼いになってて追いかけて来るから怖くて配達終えず逃げて帰った配達所のおっさんにけっこう怒られその日は欠勤扱いになってた。苦い記憶。この事件もそう、熊がいたから中断して帰っても""命の危機だったからやもうえない""って配達所のおっさんが思ってくれればいいが。俺が怒られたのは""犬なんてどこにでもおるわ、いちいち怖がって帰ってきたらうちらの商売成り立たんわ!!""かなり言われた記憶がある。

  3. 数十年前よくニュースでは、街中に熊が出没したので麻酔銃で撃って山に熊を返しました。と頻繁に報道していたが、何故山に返すのだろう?と疑問をもっていたことが現在の状況を生んだ。

  4. これも米と一緒で政府の失策が原因じゃないのか?だったら国に全部やらせればいい、命を落とした人は政府に殺されたも同然や、さっさと頭数制限とかやればよかったのに。
    全部後手後手やん。

  5. 確保した熊は焼却するしかなく、焼却費用も高額になると聞きました。
    熊をオークションで売って財源にする条例を作ればいいと思う。
    ジビエで商売になるし、焼却費用も削減できる。

  6. 羆デカすぎ、こんなのド素人がライフルや重火器もたされても対処できる自信がない
    装甲車に乗って機銃掃射ぐらいしか確実といえない
    マタギの人には感謝と敬意

  7. 何故  警察は 熊討たない  町中では 討たないならば町中で人間を 撃つな  よな今後 な 本当に腹立つ😒💢💢なあ❗ 町中でも 人間は 平気で 撃つて来タジヤアネエカ 人間を撃つ為だけの鉄砲と 言うならば その方が 恐ろしい 警察官 の鉄砲取り上げろ     当たり前だろう

  8. 熊撃ち おじさんの 鉄砲取り上げるならば警察官の鉄砲  こそ取り上げろ 人間を守る為には 何処の国も 撃つているぜ 仲間の警察機 襲われても 撃たなかつた そんな馬鹿な 警察官 なんて世界中に ないよ  もう警察官 には鉄砲要らんだろう あほうばかりなんだから   しかし私の 知り合いの警察官 は躊躇なく撃つ 言うたよ 仲間が 人間が 襲われているんだよ ホツトケないよ言うたよ 正当防衛だから 言うたよそれが当たり前だろう人間襲われているんだよあほう違うか 熊こうと 人間様 を同じレベルで もの 言うたよ ら駄目だと言うた  舛添先生には   感激したよ 何が 熊かわいそうなんだよなんて言うたよ 平和が長く続けば 他人が  食われても なんとも思わない 残忍な 人間がでて 来るんだよ‼️ 綱吉と同じなんだよ

  9. 熊、移民、外来生物。
    共存って相当難しい。
    言うのは簡単で、なんか聞こえはいいけどね。
    犠牲を伴うんだよね

  10. セシウムとストロンチウムの半減期は19年…

    遺伝子が変わり、一度に産む子熊の数が多いと思いますが気のせいかな…

    柿や、夏蜜柑が
    枝を折る程実が着く現実。

    たんぽぽも、一株で36花が付く現実…

    研究者さんの御意見は、如何に?

  11. 亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします🙏

    でもなんでくまが人間に近づいているのか、それは人間が入っていけないクマのテリトリーまで入ってくるからだ、私は思います、くまも生きるのが精一杯、昔熊と人間は、共存していたはずそれをなんでここまでこういう風になったか、まずはどんぐりが山からなくなる食べ物がなくなるということは、熊たちにとってそれは死を意味することです
    人間がみんな悪いんです、環境を破壊したために、そういう風になってるんです、熊たちばっかり悪いわけじゃないそう思います‼️
    もう少し国も考えてくれればいいのに、クマばっかり悪い方に向かっている人間がみんな悪いんだ‼️‼️‼️‼️‼️

  12. 国民の生命と安全を確保すること、何よりも最優先。お忙しい私たちの高市さんも考慮されているはずです。

  13. こういう元気なやつらを捕まえてヘリで尖閣に運んで
    領海侵犯を繰り返す中国海警の船の真上から落としてやって下さいよ

  14. 熊「人間皆敵。コロしてやらぁ。」
    人間「熊外敵。処分してやらぁ。」

    人間もついに野生に狙われる時代になったな。身の危険を常に感じようや

  15. 先日渋谷でクマに危害わわ与えないで下さい、と活動してるおっちゃんがおったけど、ならおっちゃんが現地でクマの対処をして欲しい…余談ですが

  16. 東北地方に住んでいた時、住宅地を歩いての通勤途中、午前8時頃、近くを熊が歩いていました。熊(^(エ)^)さんも通勤途中だったのか、私には気付かないで歩いていました。

  17. ハンターの「絶対敵をとってやるぞ」という言葉と羆を3メートルまでおびき寄せて駆除する勇敢さに感動しかない!

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