地域活性化へ サイクリングで天草の魅力発信 上天草市の男性に密着【熊本】 (25/03/26 19:00)
自転車を使って地域活性化に取り組む上天草市の男性がいます。サイクリングイベントなどを通して天草の魅力を発信する男性に密着しました。
上天草市大矢野町にある創業110年の自転車店です。
経営するのは植田 浩蔵さん62歳。
3代目の店主として自転車の販売や修理、メンテナンスなどを行っています。
【植田 浩蔵さん】
「生まれたときから自転車やバイクの仕事をじいちゃんがやっていて、親父と一緒に三輪車を組み立てたり、カブ号(バイク)の下にもぐってステップをはめたりするのが楽しみだった」
【上天草市地域おこし協力隊〈サイクルツーリズム〉久保 一男さん】
「(上天草では)名物親父で、僕の一番信頼できる親分です」
交通安全講習の指導員として地元の小・中学生に自転車の安全利用を呼びかけている植田さん。
地元の自転車愛好家でつくる『あまいちサイクリングクラブ』では副会長を務め、サイクリングを地域活性化につなげる活動に取り組んでいます。
この日は、『あまいちサイクリングクラブ』が主催する『第10回天草四郎サイクリングフェスタ』のコース確認です。
【植田 浩蔵 さん】
「きょうは、来週の大会に向けて、最終確認というか、コースを安全に走ってもらうために、今から試走に行きたいと思います」
【自転車横で出発前に他のスタッフに説明】
「車両チェックは大丈夫ですか?空気、入りました」
「はい」
メンバー4人は天草上島の海岸沿いのコースを自転車で試走します。
その後、植田さんら2人は、軽トラックとオートバイに乗り換えて安全確認です。
コース途中の国道266号線から国道324号線に入る瀬戸大橋交差点は自転車で右折するのが最も難しい地点です。
「何をしていますか」
【植田 浩蔵さん】
「信号の時間を計っている」
「1分35秒、待たないといけないですね」
【植田さん】
「ここは右折なので、安全に右折してもらうのを、あまいち(サイクリングクラブ)のメンバーでサポートしたいと思います」
コースの安全を確認しながら、ごみでタイヤが滑らないようにと清掃活動も行います。
【上天草市地域おこし協力隊〈サイクルツーリズム〉久保 一男さん】
「走った感じは、八代海側と有明海側でぜんぜん海の景色が違うので、とても楽しめました」「途中、狭い所、左側が段差があったりしますので、ルール・マナーを守って楽しく天草を走ってもらえればと思います」
大会当日。
植田さんなど『あまいちサイクリングクラブ』のスタッフたちがスタート会場にやって来ました。
「(この地図は)大きな箱に?」
「あれ(大きな箱)に張ってください」
「何ですか?いっぱいありますけど」
「これは参加賞と、お楽しみ抽選会用の景品」
「(湯島)大根です。はい、大根でポーズ」
「はい、大根です」
植田さんがスタッフに指示をしながら最終段階の準備です。
【あまいちサイクリングクラブ 嶋田 秀樹 会長】
「植田副会長はとても天草のことを愛されている。そして自転車の事を愛されている。そしてまた、交通安全について、〈日本から交通事故をなくしたい〉という気持ちを持っておられるとても素晴らしい方です」
そして、天草四郎サイクリングフェスタが開幕。
全国に天草の魅力を発信しようと開かれた大会には、県内外の小学生から70代までの男女およそ150人が参加。
一斉にスタートしました。
コースは、上天草市の姫戸統括支所をスタートして天草上島を時計回りに一周する80キロです。
スタートからしばらくすると植田さんに電話が・・・。
「で、えーと、救急車。75歳、右肩」
「何があったんですか?」
「転倒して、肩をけがされて」
現場に向かうと既に救急車が到着していました。
横断歩道を渡っている人がいたため選手が自転車を一時停止したところ、後続の選手がブレーキが間に合わず前の自転車に接触し転倒して右肩にけがを負いました。
植田さんは警察に連絡。
状況を説明して対応します。
レース中のトラブルはあったものの、参加者たちは美しい天草の風景を楽しんだり途中で写真を撮ったりしながら思い思いの走りを楽しんでいました。
【熊本市から参加】
「空も青いし、海も穏やかなきれいな海が見られたし、すごく景色を堪能しながら走りました」
【久留米から参加】
「コースはけっこう走りやすかったですね。天気が良くて、風もあまりなくて、本当によかったです」
参加者たちは海風を浴びながら快走。それぞれフィニッシュし大会を終えました。
【植田さん】
「より安全に、より楽しくなればいいと思います。これから自転車と天草の発展、楽しくなればいいと願っています」
大会後、天草郡苓北町で行われた天草地域サイクルツーリズム推進協議会の会議。
植田さんもオブザーバーとして参加しました。
来年は、雲仙天草国立公園の『天草地域』指定70周年を迎えることから、協議会ではサイクリングコースの開発などの取り組みを進めていく方針を確認しました。
【自転車活用推進議員連盟幹事長 金子 恭之 衆議院議員】
「あまいち(サイクリングクラブ)さんが、独自の活動をやっていただいている植田さんに期待は大きいと思います。これからも自転車振興に頑張っていただきたいと思います」
植田さんが今後、目指す取り組みは…。
【植田さん】
「サイクルツーリズムの4つの柱の<環境に優しい><健康にいい>今日は<観光>が特に出ましたが、4番目の<安全安心のための交通安全教育の推進>。安全普及の指導員、リーダーを増やしていくと、もっと安全な自転車ライフができるんじゃないかと思っているところです」
植田さんは、これからも安全第一に自らもサイクリングを楽しみながら天草や自転車の魅力を発信します。