88日目 宇和島市から須ノ川へ(No.113 1970年 55000円日本一周自転車旅行)
1970年11月9日
朝の霜が降りた日は、いつものことながら気が重い。
テントの外は冷え込み、布地はびっしょりと濡れていた。
テントを畳み、国道56号線の難所といわれる法華峠へ向かう。
トンネルもあったおかげで、思ったよりもスムーズに登ることができた。
下りは気持ちよくダウンヒルを楽しめた。
吉田を過ぎると宇和島に到着した。
まず向かったのは和霊神社である。
ここでは闘牛の格闘が行われるらしい。
和霊神社は公園にもなっており、子どもたちが遊び、家族連れや老人たちが談笑していた。
神社から5分ほどの場所には宇和島城がある。
宇和島城の階段を登ると、青空にそびえる天守閣が姿を現した。
城内には国内外の城の写真が展示されており、故郷の津山城の写真もあったため、どこか親しみを覚えた。
国道56号線から4kmほど離れた場所には薬師渓谷がある。
渓谷には岩戸の滝、万代の滝、電輪の滝があり、緑の中でせせらぎの音が旅の疲れを癒してくれた。
自転車に戻って
松尾峠を登り、トンネルを抜けると視界が一気に開け、宿毛湾が見えた。
今日はここまでとし、須ノ川の縮毛海岸にテントを張った。
夜食の支度をしていると、海は夕日に染まり、紅から黄へ、そして黒々とした色へと移り変わっていった。
やがて半島には一つ、また一つと灯りが増えていった。
55年前のアルバムに、そんなことを書いていた。
この日の旅をAIに俳句風につくらせてみた。★
霜の朝 濡れしテントを
畳みゆく
★峠越え 風切る音の
秋深し★
城見上げ 故郷の影を
胸に抱く★
渓の音 旅の疲れを
洗いけり
★夕映えに 海の色変わり
灯り増す★
1970年11月9日は宇和島市から須ノ川まで走っている。
音楽はyouYube オーデオライブラリのPueblo Magico
です。
なんでも動画 久常