「買ってはいけません」発言の真相&富野とVガンダムの和解(セリフと演出から読み解く機動戦士ガンダム解説・Vガンダム解説第0回)

さっそくですが、Vガンダムとは。 『機動戦士Vガンダム』とは 
1993年放送のTVアニメシリーズ。作品の暗さと出来の悪さで放映終了後に監督が鬱病になる。さらにDVDボックス発売時「このDVDは見られたものではないので買ってはいけません!」と全否定。歴代ガンダム最大の失敗作であり、富野由悠季の黒歴史である。 という風に理解している人。
これらはすべて大間違い。ないし古い情報です。 えっ。 知っていますか?
最新のインタビューで富野監督は、真逆のことさえ口にしています。 つまりVガンダムを「見てはいけない」どころか、
「見て下さい」とまで言っている。 Vガンの次回予告のセリフだ。 「このDVDは見られたものではないので買ってはいけません」。
この言葉はなぜ発せられ、その背景には何があったのか?
その背景には富野監督とサンライズ、バンダイの複雑なドラマがある。 今回、過去の関連インタビューをすべて掘り起こし、
富野監督本人によってVガンダムがどのように語られてきたか見ていくことで、
その背景のドラマに光を当てます。 第一章、「すこやかなガンダム」。
第二章、サンライズの暗躍とバンダイの圧力。 第三章、10年目の本音「見られたものではない」。
最終章、Vガンダムとの和解 ※引用したインタビューは、動画の見やすさを考え
一部漢字や送り仮名を変更しています。 それでは解説行くわ。ちょっと長いですが、
見て下さい!ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ 見て下さい! 第一章「すこやかなガンダム」 今では全ガンダムシリーズ中、最も陰惨、最も残酷とも言われるVガンダム。
しかし当初は「すこやかな作品」を目指して作られていた。 真逆じゃん。 最初に全体の時系列をざっと眺めておきましょう。 1991年
3月、映画『機動戦士ガンダムF91』公開。しかし興行成績が振るわずTVで予定されていた続編「F92」制作中止。
1992年
富野監督、TV新シリーズを依頼され1年半かけて企画を練る。ただしこの頃にはすでに「サンライズ身売り騒動」(後述)が起きていた。
1993年
1月、「バイク戦艦事変」が発生(後述)。
4月、『機動戦士Vガンダム』放映開始。 1994年
3月、『機動戦士Vガンダム』全51話放映終了。4月1日よりサンライズはバンダイ傘下へ参入。富野監督は鬱病を罹患し休業。
1998年
4月、『ブレンパワード』放送開始。富野監督、4年ぶりの現場復帰。翌年『∀ガンダム』。
2004年
1月、『機動戦士Vガンダム』DVD-BOX発売。伝説の「見られたものではないので買ってはいけません」発言。 すべての起点はF91に客が入らなかったことか。 F91は未だに歴代ガンダム映画作品でも最低ランクの動員数。
安彦良和、大河原邦男という初代ガンダムの最強スタッフを集めて
「新時代を作る」意気込みで準備していた分、そのショックは大きかった。 TV版が中止になるってよっぽどのことだよな。 ええ。しかし何故か91年末頃、
富野監督はサンライズ上層部から「TVでの新シリーズ」を依頼される。
『機動戦士ガンダムZZ』以来、約7年ぶりとなるTVシリーズね。 ファンにとっては待ちに待った新作TVシリーズの報せで、ワクワクしたぜ。 ガンオタ以外のために補足するとサンライズはアニメの制作会社。
実際にアニメ作品を企画し製作する会社で、ガンダムシリーズを製作していた。 そこにオモチャ会社のバンダイがスポンサーについていた。
バンダイは登場するMSのプラモを売ることで投資した資金を回収してたから、
MSのデザインや内容についてリクエストをすることも多かった。 富野監督はサンライズとずっと仕事してたけど、
所属してたわけではないんだよね。 サンライズ初のアニメ作品である『ザンボット3』の監督を手掛けてから毎年、
ダイターン3、ガンダム、イデオン、ザブングル……と監督をしていたから、
ものすごく距離が近かったけどね。 そしてF91失敗の後の、謎のTVシリーズ依頼。
実はこのときすでに後述する「サンライズ身売り騒動」は起きていた。
というか起きていたからこそ富野監督に声がかかるんだけど……。 まだ何も知らないんだ。 ええ。そしてそんな中富野監督は久々のTVシリーズに気合を入れ、
わざわざ舞台となる東欧へ取材旅行へ行き構想を温め始める。
最終的に1年半かけて、通常の倍近い企画書を練り上げていったそうよ。 久々のTVシリーズ復帰は本当にやりがいのある仕事だったみたい。
後ほどこんな風に語っている。 7年くらいTVシリーズから離れていて、気分が晴れたところもあったが、逆にものすごく寂しいということも感じていた。テレビというのは過酷だし金にもならない、酷い仕事なのだが、なんとなくもの寂しかった気分が、TVの現場に戻った今、とても嬉しがってる。どういうドラマができるか、このキャラクターがどういうふうになるのかを見るのが、僕はとっても好きだったんだなと思い出した。(アニメージュ1993年6月号) 涙出る。
ウッソやカテジナがどういう風に育っていくかこのときは楽しみにしてたんだな。 Vガンダムの初期の構想を見るとさらに驚きが増すわ。
1993年2月号のアニメージュに、
放映されたものとは違う設定のVガンダムの記録が残っている。 ボツ案か。 まずはウッソ、シャクティ、オイ・ニュング伯爵の設定を見てみましょう。 ウッソ 
太陽のように明るく、弱者には思いやりを忘れない。Vガンダムを利用して行方不明の両親を探し出そうと思う。夢は自分が思っていれば必ずかなう、と信じている。太陽のように他人の心も明るくする。 エッ。 まじか。 TV版のウッソもいい子だったけど、ここまでじゃなかったな。
夢は必ず叶うとか、実際のVガンとのギャップがすごいぞ。 シャクティ 
どういうわけか、ほとんど口がきけない。警戒心が異常に強く、そのために発作的行動をとることがある。 エッ。 TV版でも前半無口だったけど、ここまでじゃなかったな。 オイ・ニュング 
放浪の詩人。だがその正体はリガ・ミリティアの中心人物だ。彼の放浪の目的は、他のメンバーと合流してVガンダムを完成させること。旅の途中で出会った浮浪児たちを、偽装目的で自分の車に乗せている。 詩人? ニュング伯爵の正体は、放浪詩人? ど、どゆこと?? これは同じ号で植田益朗プロデューサーが語っている
作品コンセプトを読むと理解できる。 Q メカに関してはロールプレイング的な演出を考えているそうですね?
A ええ。ロールプレイングゲームのおもしろさには、いろんなことを自分が積み重ねていく楽しさがある。アイテムを増やしていくとか。それが今の子どもたちの遊びの主流。で、いきなりガンダムが出てきて、巻き込まれた少年がいきなり操縦してしまうという展開は避けたい。というのは基本的なテーマは「すこやか」ということで、少年の視点を大事にしたいからなんです。 1993年って言うとRPGが大流行してた頃だよね。 ええ。1992年にドラクエ5とFF5、あとロマンシング・サガと真・女神転生が出てる。
1991年にはFF4と聖剣伝説、
1990年にはドラクエ4とFF3、あとナイトガンダム物語が発売されてるわ。 神タイトルばっか。豊作すぎる。 ボンボンの漫画版Vガンダムには「騎士Vガンダム」が出てくる回があるけど、
あれが突飛な発想じゃないくらいRPGが大流行してたの。
V2のアサルトやバスターパーツなんかも、まさにRPG的発想で作られた。 最終盤で手に入る強力な装備のイメージか。 今の子供たちへ向けて、RPG的に成長していくガンダムを……。
というイメージはかなり強かったようで、
放映開始前の別の雑誌のインタビューで富野監督もこう語っている。 Vガンダムはよく壊れます。というのは、今の子供たちはゲームソフトの影響もあって、主人公が絶対的に強いと思っていない。むしろ、置かれた状況の中でどう戦うかを考える。それを前提として考えたときに出てきたのが、損傷したパーツの取り替えがきく、ヴィクトリータイプのガンダムなんです。(ニュータイプ1993年3月号) 植田プロデューサーと富野監督で、共有してたコンセプトだったんだ。 富野に詳しい人ならわかるわね? あいつ意外と流行り物に敏感なの。
そして何よりF91の商業的敗北を死ぬほど悔しがってる。
何が何でも売れるものを作ってやる!という意識があるのね。 それでニュング伯爵とトラックで仲間やパーツを集めながら、
味方を強くしてくRPG的な展開を考えてたのか。 輸送車カミオンとか各地の秘密基地、
そしてA・B・Cパーツに分離して、後にダッシュ装備や物干し竿を手に入れる
Vガンダムの設定の中にその名残が残ってるわね。 あとEDアニメの中にはTV版には登場しない謎装備が一瞬出てるよね。
これも多分、RPGアイディアの名残だな。 1st世代じゃなく次世代の子供を取り込みたい、
ということをめちゃくちゃ真剣に考えてたことがわかる。
インタビューではこうとまで言い切ってるわ。 今までのガンダムはぜんぶ切り捨てています。
ネクストのマーケット(今までのガンダムに熱狂した世代の次の世代)の人たちに受け入れられるのか拒否されるのかというカケをはらんだ作り方をしています。
(アニメージュ1993年2月号) ヴィクトリーなんて恥ずかしい名前をつけたのも、ガンダムらしさ(リアリティや宇宙世紀年表など)を否定したかったからです。ですから時代設定に関しては、作り手としてはまったく無視しています。 それよりも、今は新しいファンに対してアピールしていきたい。そこにこそアニメの存在価値があると思うんです。F91までのバージョンは基本的には失敗作だというぐらいに覚悟を決めて、新しいテレビアニメにチャレンジしたい。(ニュータイプ1993年3月号) 今までのガンダムはぜんぶ切り捨てる。
F91まではすべて失敗作というぐらいの覚悟……。
相当な気合の入れようだね。 そもそもF91が逆シャアの30年後という設定で、一度話をリセットした。
Vガンはさらに30年後の設定だから、さらにもう一度リセットした格好。
旧ファンじゃなく子供たちへ向けてやるんだという決意の表れ。 Vガンのとき、富野監督は52歳。
そこでこうも新しいことにチャレンジするのはすごいことなのだ。 ちなみに初期設定の違いはまだあって、
当初オデロは「生き残るためには何でもやるぜ」が口癖、
ウォレンはゲームとコンピューターに詳しくいつもダジャレを考えている設定だった。 ダジャレ。
でも何か当時の子供ウケを考えてるのが伝わってくるな……。 スージィは「少年たちと戦うのが得意」とお転婆っぷりが強調されてる。
さらに第1話の展開が全然違うの。
これはすごいわよ。まるっと引用するわ。 第1話あらすじ:
ウッソはグライダーの試験飛行中、ベスパのMSがたった1機で地球連邦軍のMSを次々と撃墜していくのを目撃した。そのさまを「弱いものいじめ」と受け取ったウッソは、持ち前の正義感からベスパのMSに向かっていった。ウッソはMSに乗り移るとクロノクルを投げ飛ばしてしまう。MSを手に入れ得意満面のウッソ。だが、その戦いをよからぬ思いで見ている目があった……。(アニメージュ1993年2月号より) TV版でのウッソは偶然戦いに巻き込まれてたけど、
初期プロットだと自分から「ベスパめ許せん」ってMSに立ち向かってんのか。
ヒーローじゃん。 「持ち前の正義感」からって言葉のダメージがすごいわ、私。
いやアムロもカミーユもジュドーも正義感はあったけれども。
ウッソはそれが正面に出てるキャラデザだったのね、当初。 そして太陽のように明るく夢は必ず叶うって信じてるんだろ。
どんなんだよ。 でも同時にギロチンの設定もあったみたい。 頭おかしいなあ。そういうの大好きだぜ。 とにかくこの頃の富野監督はものすごく前向きで明るく情熱的。
かつ内容も「すこやかで新しい」ものを目指していた。
大事なところだからちょっと長いけれど当時の他のインタビューも引用するわ。 (地球や環境を再生していくとき)鬱屈した精神の人には再生論は有り得ない。そして何よりも、大人の立場に立ったときには、そういう「すこやか」な子を育てるというところに素直に大人の目を持っていかないと、絶対に時代は敗北するんじゃないのか。ガンダム的に言えば人類が敗北するんじゃないのか。 「すこやか」な精神を育てていく、大人の立場というのが今、決定的に要求されているんじゃないかと思うんです。だから今回の主人公であるウッソ・エビンにその「すこやか」を我々が一生懸命作っていくことで、人がこれから生き延びていく基本的なモチベーションがあるんじゃないのか。それしかない。
(アニメージュ1993年2月号) とにかくまずテレビアニメの原点に戻って、楽しいロボットものにしたい。今までの巨大ロボットものとは違う、よりマンガ的なものを目指しています。
(ニュータイプ1993年3月号) すこやかな子を育てたい。それこそ人がこれから生き延びていく鍵だ。
だからそれをしたいし、原点に戻って楽しいマンガ的なロボットものにしたい。
これがVガンダムの初期プランなの。放映開始のたった2~3ヶ月前よ。 また「すこやか」っていうキーワードが出てきたね。
植田プロデューサーも使ってた。 偶然の一致なんてことはあり得ないから1つのスローガンだったんでしょう。
すこやかな主人公、すこやかな子供を育て、
すこやかなガンダムを作り、次世代へ繋げる。当初はそれがVガンダムだった。 実際に完成されたフィルムとの乖離がすごい。 そしてこのインタビューの直後。
ガンダムの歴史、そして富野監督の人生を大きく狂わせる事件が次々に起きる。
これによりVガンダムは、全く違う作品へと変貌していってしまうの。 第二章 サンライズの暗躍とバンダイの圧力 この通り富野監督本人は大いにやる気を見せていたけど、
実は企画の開始当初からおかしな空気を感じてはいた。
複数のインタビューをまとめると、こんなことを言っている。 急に「またガンダムをやってくれ」と言われ着手した。妙な雰囲気だった。「富ちゃんでないと困る」という経営陣の言葉を支えに頑張っていた。しかし集められたスタッフにはベテランは一人もおらず、新人ばかりでとても新ガンダムを作れる体制ではない。慌てた富野がカトキハジメ(メカデザイン)と逢坂浩司(キャラデザイン)に声をかけ参加を要請した。 F91のときは安彦・大河原というベテラン、
というかレジェンドを揃えたのに、今度は新人ばかり。怪しいね。 その背景にはこんなからくりがある。 ごくり。 サンライズが富野監督に「TVで新シリーズを」と要請したとき。
実はもうサンライズをバンダイに売却することが決まっていた。
その条件を良くする、言わば売値を釣り上げるためにガンダムを作らせていたの。 何だと。 サンライズはバンダイに身売りする。そのことは決まっていた。
その交渉の条件を良くする、言わば自社の株価を吊り上げるために、
人気のあるガンダムの新作を作る必要があって、それを富野監督に依頼した。 ただし富野監督本人にはそういった事情はすべて伏せたまま依頼したの。
サンライズ経営陣は全員撤退することが決まっていたから、
誰も命がけでスタッフ集めや作品づくりに協力しなかった。現場に丸投げ。 だからTVでの新シリーズなのにスタッフ陣が貧弱だったのか。 しかもそのことを、何と彼らは放映終了時まで黙っていた。
Vガンは1994年3月に放映終了、そして4月1日にはバンダイ傘下に編入されてる。
本当に完全な騙し討ち。何も知らず富野監督はいいものを作ろうともがいてた。 放映終了の10年後になってようやく、
富野監督は当時のことをこう回想しているわ。 全体を見ると、とても新『ガンダム』を作れる体制ではなかった。あらためて今朝スタッフ編成表を見てみたがベテランが全くおらず、あからさまに言えば無能ばかり。経営陣が撤退しつつあり、会社や作品を守る気概がまるでないからこうなったのだろう。ただし当時の自分はそのことに気づかず作っていた。 ひどい体制で、ずぶずぶ沈んでいくのがわかった。理由がわからず自分の非力さを呪った。それでも続けられたのはスタッフのおかげ。カトキ君のメカデザインの晴れやかなルックスのおかげでガンダムらしく見えていた。ひどい体制というものを逢坂君の優しいキャラクターの線が包み込んで隠してくれた。悪口も言ったが彼らがいたから最終回まで持ち込めた。本当にがんばってくれた。 そんな状況を見過ごしていた経営陣を今でも許すことができない。せめてちゃんと話してほしかった。分裂症にかかるまいとしながら最後まで作り終えた時、初めてサンライズがバンダイに売却され、経営陣も退陣するということを知った。
(『DVD-BOX』『それがVガンダムだ』より) えぐい。これ本当の話かな。 多少は富野監督の脚色もあるんでしょうけど、
DVD-BOXのパンフに書かれてることだから。 まるっきりウソなわけないよな。
DVD-BOXはバンダイが売りに出してるんだもんな。 こうして非常に貧弱な布陣で1年間のアニメづくりを命じられた。
後にようやくサンライズ身売りの話を聞いたとき、
富野監督は「日本刀持ってカチコミしてやろうかと思った」そうよ。 トミノの御大将。 私は正直、気持ちもわかるわ。
本人の怒りやストレスもそうだけど、現場のスタッフの思いがある。 Vガンに関するインタビューをあれこれ読み漁っていくと、
なぜかやたらと富野監督は「スタッフは頑張った」と強調している。
他作品とは比にならないくらいそのことを言っている。 それはおそらく地獄の創作現場を支えてくれた仲間への感謝。
しかし同時にかつては厳しく叱り、悪口も言ってしまったスタッフへの謝意。
そんなものが込められているように思う。 最初は「何でこんな無能ばっかいるんだ」って怒ってたけど、
それ全部サンライズが自社を条件よく売り抜けるために集められた
言わば人身御供だったんだもんな。 ただでさえ1年の新作シリーズものを作るのは大変な仕事よ。
しかし、そこへ来て人手不足があり、
その理由が経営陣が自社を売り抜けようとしていると知ったときの怒りは……。 日本刀くらい持ち出してもおかしくねえなあ。 そしてさらに富野監督の受難は続く。
放映開始直前、伝説の「バイク戦艦」事件が起きるの。 Vガン中盤で出てくるタイヤ付きの戦艦・アドラステアのことなのだ。
宇宙戦艦がでっかいタイヤつけて地上を爆走する光景はメチャクチャだけど、
バンダイのお偉いさんがムリヤリやらせたって話が有名だよね。 これだけで動画一本作れる内容の濃さなので、本当に触りだけお話するわ。
インタビューをまとめると経緯はこう。 製作が始まった頃、生まれて始めてバンダイ本社に呼び出されて「戦艦を出せ」と言われた。「地球を戦艦が飛ぶのなら、バイク戦艦が地上を走ってもいいでしょう」と皮肉を言うと、「カッコいいじゃん。出してよ」と言われ、本気かと聞くと本気だと言う。出さなければ降ろすとまで言われた。 あれは(オモチャ屋の)経営しか考えてないのに自分をクリエイターだと思ってる狂人だ。辻褄を合わせるためにバイク隊長のドゥカー・イクやバイクMSのアインラッドも出した。 いつ聞いてもすごい話だぜ。 これは恐らく放映開始前の1月だろうと推測されている。
当時すでに分厚い企画書を作り世界観を固めていた富野監督にとって、
このゴリ押しは作品を破壊される、本当につらいことだったそうよ。 当時を振り返ってインタビューではこう語っている。 最初はマリア主義とギロチン、エンジェル・ハイロゥだけがあった。これだけで一年作れる。ギロチンだけが異質に突出している構成だったのでバイク戦艦を入れたらおかしくなるのだが、そんな話が通じるわけがない。そんな状況なので「ここで俺が降りたらすべてが瓦解する」と思い、続けた。 要は、ギロチンの存在だけが異質で他は割とリアルな世界観を想定していた。
ところがバイク戦艦を出せと言われたので辻褄を合わせるため、
バイク部隊やタイヤMSも出すことになった。 確かに宇宙世紀にギロチンって異様だよね。
当初はこれだけでやるつもりだったのか。 ここからは推察だけど、MSデザインの石垣純哉さんも
中盤以降はもっと破天荒なMSを出していく……とインタビューで述べていて、
その結果、龍や虫や風神雷神のようなメカができたそう。 そうか。ドッゴーラとかサンドージュとか、
Vガンってキワモノメカが多いイメージだけど、
それもバイク戦艦とバランスを取るためで後付けだったのか。 1993年2月の日付入りで、富野監督が描いたイメージボードが複数枚残されてる。
そこには後のバイク戦艦アドラステアやタイヤMSアインラッド、
ガリクソンの原型と思しきメカが描かれているわ。 バイク戦艦出せって言われて、すぐにちゃんと準備してんだ。
えらすぎる。 これが本当に悔しかったらしい。こう述懐してる。 もし自分に本当に原作者・監督として力があれば、企画書を見せてその重役を黙らせられたはずだ。「ここにはバイク戦艦など入れる余地はない」と。自分はそういう力を持てなかった愚民だ。愚民同士であれば金を持っている方が強いという、それだけの話。 ……しゃ、社会人には耳が痛い話なのだ。
バカ同士なら金を持ってる方が強い……。 同じインタビューでは一流の監督の例として宮崎駿監督の名前が出てくる。
要は『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』くらい力のある企画書を作れていたら、
「余計な物は入れられないな」と思わせられただろう……と力不足を恥じているの。 俺にとってはハヤオよりトミノの方が偉大だぜ。
比べるもんじゃねえけどよ。 富野監督はビッグマウスで奇天烈な言動が多い恐怖パワハラハゲと思われてるけど、
実はとっても繊細で感じやすい、もろいハートの持ち主なの。 それが1年半、ワクワクしながら、東欧旅行までして作った分厚い企画書を、
その場の思いつきみたいなバイク戦艦の提案で破壊されたらどうなるか? 村上克司を殺しかねない。 村上克司を殺しかねない。 イニシャルでお願い。 重役Mを殺しかねない。 ところが富野はこの提案を飲むの。まさに「出資者は無理難題を仰る」状態。
そして激怒しつつも自分の力不足を恥じ、すぐにバイク戦艦のスケッチを描いてる。 こういうタイプが一番鬱病にかかりやすいんだよな。 そんな富野にさらにもう一発、致命傷級の一撃がお見舞いされるわ。 もう許してあげて。 いいえ、ここからがVガンダムです。
ある意味、バイク戦艦並みの破壊力よ。 なんだろ。 最後の致命傷の一撃は放映開始直前、突然の放映時間帯変更。
当初は夜の7時台オンエアーだったのが、何と急遽、夕方5時台に変更になる。 7時と5時だとだいぶ違うな。 大人も見るゴールデンタイムの7時から、
小中学生が晩ごはんの前に見るアニメ時間帯の5時に移動になった。
これにより急遽、すでに完成していた1話から4話の放映順を変更する。 ヒッ。 すでに完成していた話では、最初は敵のMS・シャッコーに乗り込んで戦い、
コアファイターを乗り継ぐなどして第4話でようやくVガンダムに合体する。
でもこれだと子供の興味を引けないと判断され、第1話でガンダムを出すことに。 当然作り変えてる時間もお金もないから、第4話をそのまま1話に持ってきて、
1話のラストで「これもすべてあの日からはじまった……」と回想して、
本来の第1話に飛ぶ、という構成にした。 そしてこれが死ぬほど評判が悪かった。 当たり前だよ。
すげえわかりづらいよね、これ。 今でもめっちゃ批判されるけど、
当時はマジで「展開が全然わからん」「1話で切った」って非難轟々だったわ。 何見てるのかわかんないまま戦闘や会話が始まるからマジできついのだ。 1993年6月のアニメージュで押井守さんと対談してるんだけど、
悲しいことに押井守さんにまで「1話が全然わからなかった」、
「何であんな構成にしたんですか」ってツッコまれてこう答えてる。 作り手としてはその結論を出すにあたっては二晩泣き明かしました。それはウソですけど(笑)。一晩考えたことは事実です。(アニメージュ1993年6月号) いやこれ多分ホントに二晩泣いただろう。 見返すとよくわかるんだけど、本来の第1話である第2話は本当によくできてるの。
ちゃんと場所や人物を見せる導入があって、敵や設定が示されている。
それでもちょっとわかりづらいとこはあるけど全然マシ。 ところが上記のようなシャッフルが起きて、
押井守のようなプロが見てもわからない内容になってしまった。 押井守が見てわからないんだから小中学生が見てわかるわけないよ。 まして書き出し、第1話なんて作家にとっては命ほども大事なもの。
それを「子供はガンダムが出てこないと見ない」という理由でシャッフルされ、
大人にもわからないガンダムにされてしまった気持ちはどうだろうか。 しかも1年半かけて準備してきた、ワクワクの新作ガンダムでよ。 ……ちょっと想像を絶するものがあります。 この通り様々な苦難がVガンを襲った。
貧弱な製作体制、バイク戦艦をはじめとするバンダイの介入、放映順の変更。
当初の構想はどんどん変化し、あれもこれもうまくいかない。 第2クールあたりから富野監督もやぶれかぶれになって、
それまで若手スタッフに任せていた脚本やコンテの仕事を自分が引き取り、
全部自分で進めるように変えていったそうよ。 これをご本人はインタビューで反省してらっしゃるけど、私は英断だと思うわ。
若手に任せ続けてわけわからない話が続いたZと比べて、
Vガンは中盤から明らかに持ち直し、話に勢いが出始める。 それでも富野監督の中では、失敗作だって意識がどんどん積もっていくんだよね。
そりゃそうだよな、バイク戦艦合わせで全部強引に軌道修正してんだもんな……。 その結果、富野監督のインタビューの内容がどんどん変わっていくの。
これはね、今回まとめて読み比べていて私もゾッとしたわ。 当初「すこやかな精神、次の世代を育てていく」と語っていたガンダムのはずが、
中盤を過ぎる頃ではこんなことを語っている。 (人類は生物本来のあり方に戻るべきではないかという質問に)戻れないから解決策はないんです。だからアナーキーな言い方ですけど、人類は自己崩壊する方向にしか向かえないんじゃないかと思っています。(アニメージュ1993年12月号) 次世代への夢どころか、人類は自己崩壊するしかないって話してる。 このインタビューは時期的に言えばカテジナさんが敵パイロットになって、
ウッソのお母さんの首がバイク戦艦にふっ飛ばされてる頃のものだから。 じゃあ仕方ない。 そして最終回間際、「間もなくフィナーレですが、今のお気持ちは?」という
インタビューですげえ応答してるから聞いて頂戴。
以下すべてニュータイプ1994年3月号より。 Q. この1年間を振り返って、Vガンダムを作った意義は?
A. 意義はありません。 Q. この1年間を振り返って、Vガンダムを作った意義は?
A. 意義はありません。 意義はありません。 聞いたことある? こんなインタビュー。
これ最終回放映前に雑誌に載ってんのよ。 絶望が深い。 そして当初あれだけ次の世代、子供たちへ向けて作りたいと語っていたのに。
さらにこう続けている。 “ロボットもの”を50過ぎの人間がここまで決めごとをして作っていってね、実際に“ロボットもの”を見てくれるような若い人に対して、本当の意味で好きになってくれるような作品を作れるわけがないんです。 身も蓋もない。 ただしスタッフのことを守るためか、続けてこうは言っている。 しかしテレビシリーズをやったということについてはとても良かったと思っています。きっかけはあくまでオン・ビジネスの理由からであったにせよ、機会を与えてもらったということでは、それを無駄にしなかったという意味でと、(略)サンライズとしての製作能力がいろんな意味で底上げされたということで、本当にやってよかったなという実感を手に入れることができましたから。 最初の目的がカネ儲けでも、スタッフが育ったのはよかったってことだね。 ただしこの時点ではまだ
サンライズが身売りのためにやらせたガンダムだとは気づいていない。 このあとさらに地獄が深まるのか……。 ちなみにバイク戦艦、モトラッド艦隊については、
実はこの時点ではネガティブともポジティブとも取れるコメントを残している。 モトラッド艦みたいなもの。あんなモノが出たら“絵”がガチャガチャになってしまうのではないか? 『ガンダム』が好きであればあるほど思ったはず。ただあんなモノでさえ、それがどういうポリシーで使ったらどうなるという部分さえ押さえてあげれば、見せ方次第では『ガンダム』の中でも使えるという方法論はある。 そして何よりも『ガンダム』が15年前と同じMSでいいわけがないんだという、まさにそのことを言いたいために使ってみせた。そこであれでは気に入らないというのであれば、次はおまえたちが何かやれということです。 あんなメチャクチャなもんでも、ちゃんと見せ方を工夫すれば使える。
ガンダムも変わらないといけないから、俺は使ってみせた。
文句があるならお前らが新しいガンダムを作ってみせろ、……ってことか。 そうね。
実際このときはもう今川泰宏監督に「ガンダムでプロレスをやれ」って言って
『Gガンダム』を依頼して製作に入ってる頃だから、こんなこと言ってるのかも。 確かにモトラッド艦以上にデタラメだけど、
めちゃくちゃちゃんとガンダムしてる作品がこのあと作られるからなあ。 しかもさっきイメージボードで見た通り、
富野監督なりにちゃんとどうやったらバイクを世界に融合できるか考えてた。
第7話ではすでにバイク部隊を出して伏線を張ってる。 「5話くらいコンテを作ったところでバイク戦艦のことを言われた」
ってインタビューでは言ってるから、本当に最速で作業したのね。
7話でバイク部隊を率いていたドゥカー・イクが後にバイク戦艦を提案してる。 真面目な人だ。 こうしてVガンダムは放映終了する。
そして富野監督はサンライズ売却の話をようやく耳にして、
なぜこんな苦しい戦いを強いられていたのか、すべてを理解する。 ここに来て自分が書いたOPテーマの歌詞の意味を痛感したはずよ。 終わりのないディフェンスでもいいよ
(前期OPテーマ『STAND UP TO THE VICTORY』) 苦しみしか見えなくて うつろにただ過ぎた日々
(後期OPテーマ『DON’T STOP CARRY ON』) 『DON’T STOP CARRY ON』は、直訳すれば「継続することをやめないで」。
頑張って続けて、って意味ね。
頑張って頑張って続けた1年後にこんな結末って、本当、どんな気分だったかしら。 そりゃあ日本刀くらい、持ち出しかねないな……。 第三章 10年後の本音「見られたものではない」 でもね、放映終了直後にはまだポジティブなインタビューも残しているの。
例えばこれ。
ニュータイプ100%コレクション・第2巻のインタビューより。 僕は、どうしてもこの物語を“お楽しみシリーズ”として見ることができなかったし、作り手としてウッソは決して気持ちの良い“子供”でもなかった。でも、シリーズを通して伝えたかったポイントは、なんとか描けたと思っています。 今の時代につくる作品の選択肢としては間違えていなかった、という自信はありますが、TV局やスポンサーの方たちには、本当にご迷惑をかけてしまいました。しかしそのおかげで、この物語はこれまで僕が手がけてきたガンダムシリーズをなぞったものではない作品になりました。 お楽しみシリーズ……つまりエンタメにはできなかったけど、
今の時代に作るべき作品になった。新しいガンダムが作れたって言ってるね。 視聴率は悪かったし、プラモの売上も期待した数字には届かなかった。
だからTV局とスポンサーには謝るけど、いいもん作ったぞって言っている。
さらにこうも言ってる。 (多民族的なキャラクターの分布について)もう単一民族論から考えていく時代でもなかろうと(略)。僕個人としては、このキャラクターの問題は非常にうまく描けたと自負しています。 多民族的? シャクティやマーベットの肌が黒いでしょう?
これって1stの頃はできなかった表現なのよ。
当初リュウは黒人にしたかったんだけど、TVコードに引っかかってできなかった。 黒人さんの表現は難しいよなあ。
手塚治虫のマンガ買うと必ず注釈がついてるのだ。 そもそもカサレリアの位置を東ヨーロッパにしたのも西洋と東洋、
つまり人種や文明の混ざり合う場所だから選んだと語っている。
そういった初期プランについては最後まで自信を持っていたみたい。 また別のインタビューでは結構辛辣なインタビュワーに対して食い下がり、
ラストシーンについて「とっても好きなラスト」と語っている。
同インタビューでは反省もやたらと述べてるけど、いいところも述べてるの。 最終的に僕がカテジナで落とすよって言った時に、それしかないですねって、スタッフも納得してくれました。あのエンディングは初期のVガンのイメージを全部とっぱらっちゃった時に、うまくあそこに持ち込んだという意味では、かなり頑張ったなというのは自分でもわかる。とっても好きなエンディングなんですよ。 気に入っています。もっと平ったく言うと「なんだ、僕も名作物ができるんだ」って、だからちゃんと映画の仕事をやってみたいなと本当に思うようになった。僕、演出家できるんじゃないかって。思ったんだけど、違うかな。(ラポート『機動戦士Vガンダム大事典』) 俺もあのラスト大好きだから嬉しいぜ。
サンライズ身売りを知る前か後か、気になるところだなあ。 知る前です。 やっぱり。 そんでここから鬱に罹患し、ほとんど外出不可能になってしまう。
奥様の介護がなければ出歩くこともできないほどの不調で、
文章の執筆など自宅でできる仕事以外はほとんど断っていた。約4年。 この間のことはエッセイ『∀の癒やし』にまとまっているのだ。 とよく紹介されてるけど構成がグチャグチャで読みづらいからオススメしません。 うっ。 まぁ逆に鬱の深刻さが伝わってくる混沌としたテキストなので、
そういうのが味わいたい人は読んでみてもいいかもしれないわ。
中古で買うとすげえ高いから図書館で借りなさい。お姉さんと約束よ。 はい。 そして紆余曲折あって1998年のブレンパワードと
翌年の∀ガンダムで復活し、現場に出られるようになる。
そして2004年、VガンのDVD-BOXが発売される。 伝説のインタビューが始まる。 実はこのとき、行われた同じインタビューを元に2つの原稿が作成されてるの。
1つはササキバラ・ゴウ氏の著作『それがVガンダムだ』に収録されているもの。
もう1つがDVD-BOXのパンフレットに収録されているもの。 ここからは2つのインタビューを組み合わせて、あの発言が出た真意を探るわ。
まずDVD-BOXの方なんだけど、いきなりこの話題からスタートしている。 『Vガンダム』が、こんなメチャメチャな作品だったのかというと、要するに全てにおいて考えが足りなかっただけの話なのです。本当にひどい作品であるということは、この際はっきりと言い切ってしまっても良いのでしょう。 ですから、今回のDVD-BOXの帯にはどうしても付けてほしい言葉があります。「このDVDは見られたものではない。買ってはいけません」と。そういう腰巻きが一番正しい姿だと思います。これは、単なるレトリックではありません。可能であればやってほしいと思います。『ガンダム』という名前につられて買ってはいけませんよ、ということです。 そういうことをすることが、自分より20年若い人たちに対しての誠実な行為であると思います。しかし、……だから今の日本は嫌なのですが、本当にそういうポスターを張り出してみると、このDVDはきっと凄く売れるでしょう。 畳み掛けるね。すごい勢いだ。 これだけ読むと、富野監督が開口一番「こんなもの売ってはいけません」と
言い出したような印象を受けるわよね。でも同じインタビューを元に書かれた
『それがVガンダムだ』ではこの話題に入る前、10ページ以上別の話をしている。 その中でアニメはこのままでいいのか、製作体制に問題はないのかという話があり、
日活やディズニーやマトリックスの話までして、
その後でようやく「こんなものをDVDにしてはいけない」という話が出てくるのよ。 あー。
いろいろ話してて話がヒートアップしちゃうことはあるよなあ。 DVD-BOXと『それがVガンダムだ』、どちらが元の会話に近いのかはわからない。
ただ注目したいのは富野監督が「アニメの制作体制はこれでいいのか」という
文脈で発言したと読み取れるということ。 そしてさらに重要なのはサンライズの身売り騒動について、
富野監督はこのとき初めて公に口を開いたらしいということなの。
さらにバイク戦艦事件についても語ってる。 「この作品は内容だけでなく有り様にドキュメンタリー性を感じるファンもいる」
という指摘を受けてはじめて、富野監督はこう答えている。
これは『それがVガンダムだ』にしか収録されていないパート。164ページ。 これ(『Vガンダム』の製作)は93年でしたよね。ということは、今ちょうど10年たちましたので、本当はまだかもしれませんが、もうそろそろ時効にしていいんでしょう。……『Vガンダム』があの時代のサンライズのドキュメンタリーだったんじゃないかという視聴者に対しては、「全くそうだったんですよ」と言うことができます。 そしてここから、バイク戦艦事件とサンライズ身売り騒動の顛末が語られる。
しかも驚いたことにここからしばらく、約10ページほど、
インタビュワーの質問ナシで一人でノンストップで喋りまくってるのよ。 これ見て。太字はすべて富野監督の発言。
インタビュワーの質問は細字で書かれてるけど、約10ページ出てこない。 まさにせきを切ったように。 10年間、誰にも言わずに眠らせていたマグマが噴火したんでしょうね。 すげえ勢いになりそうだ。 Vガンファンなら『それがVガンダムだ』は当然持ってるとは思うけど、
このインタビュー読むだけでも価値があるわよ。
ほとんどアングラ文書っつうか、読んじゃいけないもの読んでる感じがする。 Vガンダム自体が中盤以降、そういうテイストあるもんね。 しかし富野監督は赤裸々に説明する。
当時の製作体制について。 サンライズが身売りのために作らせたガンダムで、経営陣は逃げるつもりだった。
当然いいものを作る気合はなく、しわ寄せはすべて現場に来た。
さらにバンダイのバカがバイク戦艦と言い出した。 ……という文脈を踏まえた上で、こう言ってるのよ。 こうまで作家性がなく、それこそ分裂症気味になっている人間にやらせたら、それはこんなふうにしかならないという証拠です。もはや作品の評価論さえないのですから、本来この作品はDVDにしてはいけないんです。 (このように)大人たちの汚濁に満ちた結果の作品なのです。ですから、「こちらは一応商売で売り出しますけど、こんなDVDは買ってはいけませんよ」というエクスキューズくらいしておく必要があるでしょう、ということです。『Vガンダム』をきれいにして売ることは、もっとひどい愚民に堕ちるということです。 何か印象変わらない? 確かに……。単に「失敗作だから買うな」ってんじゃなくて、
当時のサンライズやバンダイのやり方をひっくるめて論じてる感じがするな。
そもそもこのDVD-BOXだってバンダイの商売だもんなあ。 さらにインタビュワーが「作品内容について評価できるところがある」という
フォローを入れようとすると、こう返してる。 作品としての評価論は求めていません。それは本当にいっしょにしていただいてはいけません。全く別の問題だという事をこの小冊子を読む方も理解していただきたいのです。まして『Vガンダム』のDVDを買い小冊子を読むような人であれば、もしかするとDVDを見ずにこちらだけ読んで気を済ませるかもしれないわけですから、そういう人に対しては、きちんとこういう問題があるということを書いておく方が損をさせないことなのだと思います。 なんかすごいこと言ってるな。
作品としての評価は別だ。こういう問題があることを知って欲しい、か……。 DVDを買い小冊子を読み、DVDを見ずに済ませるような人。
それってすでにVガンは見てて、LDやVHSで持っていて、特典目当てで買う人よね。
そういうコアなファンにこそ裏で何が起きてたか知らせる必要があるんじゃないか。 これってものすごくファン思いと言うか誠実と言うか、真摯な態度よね。
こういう文脈で「見られたものではない」、
「買ってはいけない」発言は出ているのよ。 印象変わるな。 サンライズ、バンダイ批判……というか、
恨み節のトーンがすごくあるわよね。 準備期間も入れるとサンライズに2年近く黙って利用されて地獄を見て、
バンダイには大事なプランをぶち壊しにするバイク戦艦を押し付けられて、
4年鬱になり、そんで再度DVD-BOXを売るから協力しろって言われたら……。 協力したくねえよな。確かに。
それで全部赤裸々に言った、だけどそれすらプロモーションに使われたのか。
すげえ世界だな。 人間を4年間も鬱病で倒れさせる創作現場があって。
10年間もオフィシャルに口に出せないストレスがあって。
いよいよ時効だ、と言って口に出した。それがこれ。 「見られたものではないので買ってはいけない」、なんて言ったら逆に売れるよね、
それがこの時代の嫌なとこだよね……とまでインタビューでは言っているけど、
富野監督の予想通りこの言葉はVガンのキャッチフレーズとして世間に跋扈した。 でもその裏には、Vガン以降10年間沈黙していた怒りが込められていたの。 最終章 Vガンダムとの和解 DVD-BOXの発売から約10年後の2014年、『Gのレコンギスタ』放送。
そしてその翌年、『機動戦士Vガンダム』Blu-rayボックスが発売される。 ここで怖いもの知らずの販促スタッフは、再度富野監督にインタビューを敢行。
いや、あるいはまた「見てはいけません」的なコメントを引き出して
話題にしたかった可能性もあるわね。 SNSの普及以降、
悪口やネガティブコメントの方が広がるようになっちゃったからなあ。
富野監督から過激なコメントを引き出したらまたプロモーションになるのだ。 ところが今回富野監督は辛辣に作品にダメ出ししつつも、
何と部分的にVガンダムを肯定する。
しかも話を聞いてみると、真っ先に肯定したのは……。 あのバイク戦艦だったの。 えっ。
嘘だろ。 インタビューの中で監督は当時を振り返り、「一番やってはいけないことをした」
と語る。「それは何だったんですか?」とインタビュワーが尋ねると……。
以下Blu-rayパンフレットから。 タイヤ戦艦を否定したことです。――もう10年ほど前のことです。ガンプラの展示会があって、そこにタイヤ戦艦のそれなりにラフなモデルが展示されたことがありました。あれを見たとき、放送当時、スポンサーからタイヤ戦艦を押し付けられて嫌だと思っていた気持ちを全否定できたんですよ。 「あれっ、アニメってこれでいいんだ」って思えた。この素っ頓狂さを受け止めることができるのが、手描きアニメのいいところだろうと。(略)当時は「たかがロボットアニメだからいいじゃねぇか、遊んでやろうじゃねぇか」というマインドにはなれなかった。 Gレコをやり終えて憑き物が落ちたのかな?
……いや、でもこのガンプラ展示会って「10年ほど前」って言ってるから、
計算するとDVD-BOXの発売直後、「見られたものではない」発言の直後になるな。 そうなの。あのインタビューで全部吐き出して、それで憑き物が落ちたのかもね。
そして一度フラットな目でバイク戦艦を見てみたら「面白い」と思えた。
∀やキングゲイナーを経て、明らかに視点が変わった富野由悠季がここにいる。 めっちゃ器がでかくなっとる。 2023年、『Vガンダム』30周年のインタビューではこうまで言ってるわ。
以下すべて『グレートメカニックG 2023 SUMMER』より。 (見返してみて)一番びっくりしたのは「タイヤ付きの戦艦なんか、出したってしょうがねぇじゃねぇか」と思っていたのが、どうも作品の中ではそうじゃなかったということ。見返してみると、ちゃんと出るべくして出るように手順が踏まれていて、それほどひどくなかった。ギロチンもタイヤもどちらも意外と悪くなかったらしい。「富野君、落ち込んでいたけど、頑張っていたんだね」というのはわかりました。 タイヤ戦艦の当時の自分の演出、見せ方、使い方を、肯定してる。
成立してるって認めてるのだ。 そもそも実はすでに紹介した通り、番組終了時点では
「あんなものでもポリシーがあれば、見せ方次第では使える」と言っていた。
つまり「俺は演出で使いこなして見せた」と言ってたのよ。 このことを裏づけるかのように、Vガンダムの制作進行として入ってらした
河Pさんという方が「裏トミノブログ」というブログでこう語っているわ。
当時、監督とこんな会話があった。 (バイク戦艦について)私は実は賛成でした。どうせなら1話から出しておけばよかったのに、と思ったくらいでした。バイク戦艦と共にカントクが出したアイデア、輪っかメカがついたモビルスーツというのも実際に画面になると、代わり映えのしなかったモビルスーツのアクションシーンに変化とスピード感をもたらしました。このことは3クール目がフィルムになって動きはじめた頃、バイク戦艦を登場させることに忸怩たる思いがあったらしいカントクも認めていました。 このバイク戦艦の件とともに、1年後Gガンダムを「格闘ガンダム」という企画に変更させたM役員には一目置かざるを得ません。こんな突拍子も無いTV向きなアイデアを、我々アニメ制作スタッフの方から提案できなかったという事こそが悔しいと思いました。 確かにタイヤMSはインパクトだけじゃなくて、
乗ったり投げたりぶつけたり、戦闘シーンに広がりを持たせていたのだ。
富野監督も当時から認めていたのか……。 さらにこのスタッフさんはVガン終了直後、監督とこんな話をしたとも語っている。 Vガンが終わった時、もし映画用にまとめることがあるなら…という話をカントクとしたことがあります。私は初っ端からのバイク戦艦登場を提案しました。カサレリアの丘の上でウッソとオデロ達がウーイッグの街の炎を見たとき、街を踏み潰すバイク戦艦のシルエットが黒々と浮かび上がるのです。これこそが憎々しく強大な敵・ザンスカール帝国の登場にふさわしい。衝撃を受けたウッソはシャッコーで飛び出してゆく…。 これはあくまで河Pさんの個人的な提案で、この通りになるとは思わないわ。
でも憑き物がとれた、そして「遊んでやろうじゃねぇか」と思えた富野監督なら、
バイク戦艦をずっとうまく使いこなしていたはず。 すべてを引っくるめて富野監督は当時をこう振り返っている。 『Vガンダム』から20年ほど経ちましたが、その間に得た学習から考えると、「嫌悪しながら受け入れる」というのは一番やってはいけないこと、だということです。(嫌だと思いながら)バイク戦艦を受け入れてしまった自己嫌悪と、そこにある妙な生真面目さ(これは悪い意味です)が、僕を鬱にしました。 生真面目に作ってしまった『Vガンダム』で終わりにならず、素っ頓狂な嘘八百のリアリティでもって人類のあるべき姿を語る『Gレコ』まで来ることができたのは、素直によかったと思います。 よ、ようやく本当の意味で富野監督が救われた感じがするぞ。 同じインタビューではこうも語っているわ。
Vガンダムって意外と子供たちによる、幸せで健康なシーンも多いですよね?
という指摘に対し、こんな返答をしているの。 子供たちのシーンが多いのは狙いです。それは僕が一番好きな――好きと言っていいのかな? いや、やっぱり一番好きですね――キャラクターであるカテジナ・ルースがいたからです。 僕が一番好きなキャラクター、カテジナ。
カテジナさんまで肯定している! かつて富野監督は別のインタビューでカテジナのことを
「何も考えてない」「つまんない女」とまで言っていた。
でも私、これは絶対ウソだって思ってたの。 何で。 その理由は12月5日の2時間拡大・カテジナ特集でお話するわ。
でもずっと否定してきたバイク戦艦とカテジナを富野監督は20年、30年経って、
素直に「好きだ」と言えるようになった。このことを世間の人は知らないでしょう。 知らないよ。
「見られたものではないから買ってはいけません」は広まりやすいけど、
こういう話は……広まりづらいもの。 30周年インタビューではバンダイそしてサンライズとの確執について、
まさに憑き物が落ちたかのようにこう語っている。 その部分に関しては、この歳になったので、もう基本的に口にするのはやめました。外圧があったんですよ、というだけのことです。(略)僕の中では外圧を感じすぎていて、イライラして「『Vガンダム』なんか好きになるものか!」と思っていた時期があったんです。 すげえさっぱり水に流している。 大人たちへの怒りから「Vガンなんか好きになるものか!」と思った。
その結果、病気になり、「見られたものではない」とまで言った。
それは喧嘩と病気と10年の沈黙の後で吐いた一言よね。 2年以上かけて作った自分の作品を、
10年以上「好きになるものか!」って思ってたのは、悲しいよなあ。 Vガン末期では精神的に追い詰められて
「人類は自己崩壊する方向にしか向かえない」とまで語っていたけれど、
今はプーチンのウクライナ侵攻とVガンダムの情勢を対比しつつこう語っている。 「今までとは違う政治家が出てくるかもしれない」「20年後には世界は少し変わってくるかも知れない」という考え方ができるようになったのは、『Vガンダム』を作ったからだと言えます。『Gレコ』にしても、『Vガンダム』があったから作れたんだと思えてきます。完璧に一つの流れになっているんです。 ここに来て、最初のVガンダムのテーマに戻ってるんだね。
すこやかなガンダム。 冒頭で引用したVガンダム初期のコンセプトをもう一度紹介するけれど、
これってよく読むとGレコのコンセプトとも似てると思わない? 「すこやか」な精神を育てていく、大人の立場というのが今、決定的に要求されているんじゃないかと思うんです。だから今回の主人公であるウッソ・エビンにその「すこやか」を我々が一生懸命作っていくことで、人がこれから生き延びていく基本的なモチベーションがあるんじゃないのか。それしかない。 Gレコっぽさあるなあ。
VガンとGレコは、大きな流れの水の底で繋がってるのかもしんない。 それにVガンダムの素朴で牧歌的な空気は∀の世界観にも繋がってると思うわ。
よく∀は「世界名作劇場ガンダム」って言われるけど、
Vガンだって世界観自体は世界名作劇場でしょう? 自然豊かなヨーロッパの町で、犬とか赤ちゃん出てくるからね。
途中からギロチンとバイク戦艦と裸のお姉さんたちも出てくるから
わけわからなくなるけど。 サンライズ解体の煽りを受けた制作現場の貧弱さ、そして
無理やり投入されたバイク戦艦を「嫌悪しながら受け入れて」しまったことで、
当初の「すこやかなガンダム」は跡形もなく消えてしまった。 そして富野監督はVガンダムを憎んだ。
20年以上経ってようやく呪いが解けたのよね。そしてバイク戦艦も面白がれるし、
ウッソもカテジナも好きなキャラだって言えるようになった。 30周年記念インタビューのラストは、こんな会話で終わっているわ。
この動画では約2万字かけて富野監督とVガンダムの関係について語ってきたけど、
この会話だけで十分、今の富野監督とVガンダムの関係がわかるわよ。 「見られたものではないから買ってはいけません」とまで言ったVガンダムへの、
富野監督の最新の評価がこちらになります。 ――最後に1つだけ、予告でなぜシャクティに「見て下さい」って言わせたんですか? 作品からするとあまりにベタですよね?
富野 うるせえ(笑)。可愛いだろ。
――(笑)。ありがとうございました。
富野 ということで、皆さんちゃんと「見てください!」 まとめ.次回は第2話の解説からいきます 初回で40分超えは勘弁してくれよな。 ごめん。あんまり嬉しくって。
富野監督とVガンが和解する日がくるなんて。
あのインタビュー読んでちょっと泣いたわ。 Gレコのおかげだな。 元気でいられるからね。 元気でいられるからな。
Gレコで一番元気になったのは富野監督かもしんないな。 次回は本編、第1話から……ではなく、
今回の解説を聞いてくれた方はわかるでしょうけど、第2話から解説します。 本来の第1話だった話だね。 短めにするので、見て下さい! ご視聴ありがとうございました。
チャンネル登録、高評価をお願いします。 当チャンネルでは今後も今回のような調査・研究を続けていくため、
メンバーシップによるご支援を募集しております。ご協力いただければ幸いです。 今月末のメンバー限定動画では、今日紹介できなかった当時の雑誌ネタをご紹介。
人気アニメキャラ年間ランキング、Vガンのキャラは入ってると思う?
過去のメンバー限定動画もぜんぶ見れるので是非来てね。ではまたね。

この動画ではセリフと演出を手がかりに『機動戦士ガンダム』を解説していきます。誤読・曲解どんとこいの精神でやっていくので、別の解釈や間違いの指摘があればぜひコメントで教えて下さい。「ガンダムを初めて見る人に面白さを伝えつつ、ガンオタ同士バッチバチに語り合える」、そんな動画を目指しています。毎週月・金更新!

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「買ってはいけません」発言の真相&富野とVガンダムの和解(セリフと演出から読み解く機動戦士ガンダム解説・Vガンダム解説第0回)

目次
01:18 第一章「すこやかなガンダム」
12:17 第二章 サンライズの暗躍とバンダイの圧力
26:55 第三章 10年後の本音「見られたものではない」
36:09 最終章 Vガンダムとの和解
45:14 まとめ.次回は第2話の解説からいきます

= = =

出演:ずんだもん、四国めたん、青山龍星(立ち絵:坂本アヒル様)
映像:ゆっくりムービーメーカー4
音楽:YouTube Audio Library、DOVA-SYNDROME、ニコニ・コモンズ

参考資料:
小説版『機動戦士ガンダム』『機動戦士Zガンダム』『機動戦士Vガンダム』、『ガンダム記録全集1~5』『台本全記録』(日本サンライズ)、『ガンダムアーカイブ』(メディアワークス)、ロマンアルバムエクストラ『機動戦士ガンダム』(徳間書店)、『機動戦士ガンダム大事典 一年戦争編 復刻版』『富野語録』『機動戦士Ζガンダム大事典』(ラポートデラックス)、富野由悠季『映像の原則』『富野由悠季の世界』『富野由悠季全仕事』『ガンダムの現場から:富野由悠季発言集』(キネマ旬報社)、『だから僕は…』『ターンエーの癒し』『ニュータイプ100%コレクション Zガンダム1~3、Vガンダム1・2』(角川)、『グレートメカニックG』(双葉社MOOK)、宇野常寛『母性のディストピア』(集英社)、『データコレクション 機動戦士Zガンダム上下、Vガンダム』(電撃コミックス)、『語ろうZガンダム!』(レッカ社)、『マスターアーカイブ Vガンダム』(SBクリエイティブ)、『それがVガンダムだ』(銀河出版)、『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』(電撃コミックス)、『機動戦士Vガンダム』(ケイブンシャの大百科別冊)、『機動戦士Vガンダム大事典』(ラポート)、『機動戦士Vガンダム DVDメモリアルBOX』、『機動戦士Vガンダム Blu-ray Box Ⅰ&Ⅱ』、ニュータイプ・アニメージュ・アニメック・アニメディア・ホビージャパン・モデルグラフィックス・ビークラブなどバックナンバー各種、ほか

#機動戦士ガンダム #ガンダム #富野由悠季 #VOICEVOX解説 #ゆっくり解説 #四国めたん #ずんだもん
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43件のコメント

  1. 冷やかしみたいな軽い気持ちで見始めたのに…なんか泣かされちゃったな
    すごく素敵な構成の動画で、Vガンと富野監督がもっと好きになりました

  2. これはすごい話だ…。
    Vガン、言いつけ守ってちゃんと見たことはなかったのと、なんとなく裏にものすごい闇があるらしいことは知っていたけど。
    こんな事が全貌だったとは…。
    これはガンダムの歴史上でも重要な動画だね。

  3. 氷河期世代を食い潰した老害世代とほぼリンクしてる…………………。
    気概の有る古参がたった一人で藻掻いた結果精神を病んだのか……………。
    でも、その藻掻きを見ていた若手が今を作っている。

  4. 最近このチャンネルに出会い楽しく総ざらいで見ています。スタッフが素人ばかりだ、というのはF91で豪勢に人を用意して言うように作ったからしっかりこけたからじゃないですかね?というようなスポンサー(企業)側から見た視点ってなかなか記録に残されないから。。

  5. バブル崩壊のこの時代、色んな所に富野さんのように好きでもない事をさせられて苦しみ、鬱になったりした人が沢山いたんだろうなあ…。

  6. 泣きました……そして最後は良かったと思えました。キャッチーで攻撃的なフレーズしか知らなかったのですが、この動画で泣きながら考えを改めることができました。なにより「Vガン見直したい!」となりましたしそれを教えてくれた素晴らしい動画をありがとうございます……!

  7. バイク戦艦、たしかに最初みた時はなんじゃこりゃ!?ってなったけど、
    地球クリーン作戦とかいう異常な集団であるザンスカールならやりかねん…
    って思っちゃう設定を考えちゃうのが凄い
    もちろん当初の意にそったものではなかったにしろ、
    なんとか物語に収めちゃう能力とか、絶対スポンサーの意向は反映する責任感が凄い
    時間をかけて受け入れちゃうのはもはや仏のレベル

  8. バイク戦艦の問題点はその発想の突飛さより
    なんで連邦の直接介入のきっかけになる地球クリーン作戦をやったのかだろ
    連邦を引き込みたいリガミリティアの思惑通りで
    あれがなければ連邦艦隊なしでエンジェルハイロウ戦だからザンスカールが勝ってた

  9. 紹介説明動画を見ていると凄く考えて構想を練ったのは理解した 特にF92が頓挫してVガンまで凄く考えて構想を重ねていたのが見て取れた 因みに放送当時はLDを全話揃えていたぐらい好きな話だった

  10. 未だにVガン最後までちゃんと見てないけど、バイク戦艦はザブングルのアイアンギアみたいな物と感じてたし
    地球をクリーンにする為にはこういう装置が必要なのだろうと、Vガンを象徴するメカだとポジティブに受け止めてた

  11. 初コメします。ジークアクスの映画を見てから、YouTubeでいろんな考察動画を見て行くうちに、こちらの動画に出会いました。初めては、テム・レイの動画でしたが
    今回の、Vガンダム富野監督の動画、非常に良かったです。最後の方では、涙が一筋ながれ落ちました。Vガンダム作ってた富野監督52歳、今の会社、社会にどうにも愛想つかした自分に何かカツ!を入れてもらったきがする、30年後の富野監督の言葉、自分も30年後今の自分を褒めてあげられる人生を歩みたいと思わされる、富野監督の言葉でした。

  12. やっぱVガンはめちゃくちゃな状態から作られてたんだな…
    富野って鬼才なだけじゃなく製作面の苦労が多過ぎる…

  13. 富野監督は真のプロフェッショナルですね。 27:54 おそらくご存知だとは思いますが、昔、高畑勲監督との対談で1stに様々な人種がいないことを指摘され、それがかなり刺さったことを高畑監督が亡くなった時の多分キネ旬で御大が語っていました。様々な人種を出したくても出せなかったのはテレビ局の自主規制だったとはいえ、辛い指摘だったのでしょう。Ζからは脇役にアジア系やアラブ系が出てきて、逆シャアやF91は映画ですがモブや脇役にも黒人が出てきた。そしてVから∀、Gレコまでに至るまでテレビシリーズに登場人物の人種もキャクター性にも多様性が増し続けていますね。それが許されるような時代が御大に追い付いただけでなく、ずっと胸に刺さったものに向き合う誠実さがあったからこそで。その誠実さは ガンダムの主人公に通じるものがあるように思えます。

  14. ホント富野さんは最初から多様性を自作品に入れたかったのが分かるし、∀では黒人の主人公としてロランが出てきた時は
    未来感半端なかった。だけど海外だと∀知らない人が多いからナディアを作った庵野監督の方が多様性に富んでいるという
    評価だったので悲しかったなあ。Vガンダムも一部の4chan民しか知らなくて、リュウのこともおそらく知らないんだろうな。

  15. 本当に涙出てきた。富野監督の中でちゃんと消化(昇華)できたんだなぁ。

    日々ちゃらんぽらんに生きている自分は、自分の仕事で病んでしまうなんて想像の埒外だけど、それだけまじめな人なんですね。

    Vガンダム、オンタイムでしか見ていないし、実は当時買ったDVDボックスもビニールかかったままなんで、解説観ながらDVDも開封してみようかなって思いました。

  16. やばい。触った程度しか知らなかったけど… なんて解像度の高い動画なんだ! ありがとうございます…

  17. お前は電子レンジに入れたダイナマイトだ!ってセリフもある意味初期設定に殉じてるんだなきっと😅

  18. 富野監督は後年バンダイナムコフィルムワークスには感謝の言葉を毎回舞台挨拶で言ってました。

    和解できてると思います😊
    その和解している人たちに、当時のプロデューサーはいるか知りませんが。
    小形Pとはかなりしっかりコミュニケーションしてたんじゃないかな。
    彼がちゃんと制作指揮してくれるなら、富野じゃないガンダムシリーズも捨てたもんじゃない、

    って富野監督も思てたら、いいな😊

  19. ガンダム。 ガンダム世界。

    富野だけではこの現在にはなってはない。
    しかし富野いなければガンダムはなく

    神話でなく民話といえる継承
    もし人類が宇宙世紀を迎えられたら
    その時 神話と

  20. ガンダムを創った男達より、こっちを漫画化して欲しいくらいよく出来た動画だった。
    富野由悠季、ただネットのウケだけで終わっていいような監督ではない。

  21. 26:35~ 富野監督の作詞家としてのペンネームは「井荻 麟」で「Don't Stop! Carry On!」の作詞は西脇唯さんですよ。(画像にデカデカと表記されてるのに。もしや灯台下暗し?)

  22. 話の分かりづらさやバイクに違和感があって、当時数話しか見なかった作品でした。
    でもこの動画を見て富野監督の苦しみや和解を知れて良かったです。
    また今度Vガンダム全話見てみます。ありがとうございました😊

  23. Gレコにジャハナムって出てくるけど、名前が後世に残っている証拠よな。

    これは富野からのVを観た御褒美であって、vを肯定してる証だと思える。

    Vは主人公も素晴らしいし、老人たちが若者のために未来を残す素晴らしい話だ

  24. 私はSDガンダムでガンダムを好きになりVやGからリアルタイプのガンダムに入ったので、この富野監督のVガンダムに対する考えを解説動画で詳しく知れて良かった
    24:04
    F91やVガンは宇宙世紀の世界観が広がったりオルタナティブ作品でのオマージュもあるので無駄じゃなかったですね

  25. 監督の気持ちはわかるけど、会社買収はサンライズの状況考えればわかるし、公式発表するまでは秘密保持契約あるから話せないのはしょうがない。悲しいすれ違いだが

  26. 監督の蹂躙された心情を思うと、社会や人生の理不尽に直面したとき「富野監督も通った道だ⋯!」と思って耐えられる。いや、孤独がまぎれるだけで、どっちにしても血涙は止まりませんが。

  27. 年収下がって悩んだ時期もあったのか…Grokの推定でこれまでに2兆円くらい稼いでるガンダムの原作者なのに
    海外だったらこれ程のビッグコンテンツの原作者だったら、ハリポタ原作者みたいに数千億稼いでても全然おかしくない
    バンダイは今までの稼ぎを感謝して富野監督に200億くらい支払うべきだ

  28. こういう解説動画をずーっと待ってました◎
    ネガティブが拡散しやすい世の中でポジティブな事実が知れて良かったです!

  29. ファーストガンダムの最終回に勝て無い
    人類一人ひとりのニュータイプに成る可能性
    通じ合う力通じ会える力通暁する力

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