「心を込めたコーヒー」で山火事の被災者に寄り添う 東日本大震災を乗り越えた人々の「前向きさ」に感銘した地域おこし協力隊の男性 大船渡市の復旧・復興を後押し 岩手 (25/03/26 21:55)
山林火災の被害を受けた岩手県大船渡市には、都市部から移住し「地域おこし協力隊」として活動してきた男性がいます。
復旧を少しでも後押ししようと趣味を生かした活動に取り組む姿を取材しました。
大船渡市の地域おこし協力隊として活動する木崎和也さん(30)は、自身の住む地域に被害はありませんでしたが、山林火災で好きな景色を失ったといいます。
大船渡市地域おこし協力隊 木崎和也さん
「トレイルで綾里崎を歩いていてその道がすごく好きだったので、あの道が、あの自然が見られないかと思うと悲しい思い」
埼玉県出身で、以前は会社員だった木崎さんはコロナ禍で地方への移住を検討。候補地として初めて訪れた大船渡市を気に入り、移住先に決めました。
地域おこし協力隊となったのは2022年、現在は妻、長女と暮らしていて、大船渡市の魅力にすっかり引き込まれています。
木崎さんは「(魅力は)色々あるんですけど、食と自然と人かなって思っている」と話します。
木崎さんが活動する場所の一つ・甫嶺復興交流推進センターは、閉校した小学校をリノベーションし、校庭だった場所には自転車競技の一つ「BMX」のコースを整備。
体育館だった場所ではスケートボードができるようになっているほか、最大72人の宿泊も可能です。
今回の山林火災で直接的な被害はありませんでしたが、大きな影響を受けていました。
大船渡市地域おこし協力隊 木崎和也さん
「直近1週間の(宿泊)予約はこちらからキャンセルさせていただいて、団体の予約がキャンセルになり、全部で70人ぐらいがキャンセルとなった」
甫嶺復興交流推進センターが避難指示の対象となり、一時は仕事場に行けない状況となった木崎さん。
そのなかでも自分ができることに取り組みました。趣味のコーヒーを被災者に振る舞ったのです。
大船渡市に来た当初からセンターで毎週コーヒーを提供してきた木崎さん。
自分でコーヒー豆を選び、それを焙煎して、こだわりの1杯を地域の人に振舞ってきました。
山林火災が起きた後はボランティアとして避難所を回り続け、発生からまもなく1カ月となる3月22日も心を込めてコーヒーを振る舞いました。
大船渡市地域おこし協力隊 木崎和也さん
「このコーヒーを飲んでいる瞬間だけでも気晴らしというか『コーヒーだけに集中してもらえたら』という思いで入れた」
木崎さんには山林火災で被災した人と接する中で感じたことがありました。
大船渡市地域おこし協力隊 木崎和也さん
「震災の経験があったからなのか皆さん本当に前向きで、この後どうしようという切り替えが早い印象で、すごいなと思った」
人々の強さに触れた木崎さん。大船渡市の力になりたいとの思いを一層強くしています。
大船渡市地域おこし協力隊 木崎和也さん
「大船渡に来ていただく方や関わる方が増えるような活動や発信をしていきたいなと思います」
大好きな大船渡市のためにできることを、まちの復旧・復興を後押していくつもりです。