「エンパワーメントの連鎖が生み出す、地域の『新しい風景』とは」令和5年度「男女共同参画推進フォーラム」基調講演 岸本聡子氏(日本語字幕あり)
[音楽] 皆様 こんにちは 私は本日の進行を務めます 国立女性教育会館事業課主任専門職員の引間紀江と申します 今日はどうぞよろしくお願いいたします では 本日の講師 岸本聡子さんを 改めて プロフィールのご紹介を申し上げます 岸本さんは東京都杉並区長 そして公共政策研究者でいらっしゃいます 大学卒業後、環境NGO「A SEED JAPAN」を経て 2001年 オランダに移住 そして 2003年より国際政策シンクタンクのNGO 「トランスナショナル研究所」の研究員となられます 2008年 ベルギーに移住後も 公共政策について ご研究 あるいは色々な活動を進められた後 2022年6月 杉並区長選挙に出馬し当選されました これは 杉並区初の女性区長いうことで 東京都の皆様だけではなく 全国の皆さんも ニュースでご存知の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか ご著書には「水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと」「私がつかんだコモンと民主主義」「地域主権という希望:欧州から杉並へ、恐れぬ自治体の挑戦」 など多数ご著書をお持ちでいらっしゃいます 本日のプログラムは 「エンパワーメントの連鎖が生み出す、地域の『新しい風景』とは」と題しましてご講演をいただきます では 岸本さん お願いいたします 皆様 こんにちは ただいまご紹介いただきました 杉並区の岸本聡子です 本日は このNWECの大変貴重なフォーラムにご招待いただきましてありがとうございました 今日は皆さんと今日のテーマについて しっかりと楽しくお話していきたいと思いますので どうぞよろしくお願いします 「エンパワーメントの連鎖が生み出す、地域の『新しい風景』とは」という題名で今日は講義を進めてまいりたいと思います 男女共同参画推進フォーラムの2023年の今回の開催 おめでとうございます ジェンダー平等を実現しようということで 今日ご参加の皆さんも共通の関心や思いやそしてやり切れなさや色々あると思いますけれども 今日はそれを存分にですね 皆さんで話していきたいと思うんですけれども
私としましては 杉並区の経験を話させてもらったうえで それだけではなくてですね どうして私が地域政治・地方政治にこだわりとかをもってやっているのかということも含めて その中でジェンダー平等のお話 これは本当に大きな私の原点でもありますし 中心的なテーマでもありますけれども それも含めてお話していきたいと思います 「地域主権という希望」というこの本なんですけれども やはり地域のことは地域で決める そして ジェンダー平等・多様性を大切にする または環境を守る そしてケアする人をケアする そういった倫理・哲学というのが 全て私にとっては地続きだと思っています 命の政治という風に言ってもいいかもしれませんけれども そういった政策面も含めてですね 後半にはお話ししてまいりたいと思います どうぞよろしくお願いし ます エンパワーメントの連鎖ということで もちろん皆さん杉並区のことご存知じゃないと思うので 少しバックグラウンドというかお話したいんですけども 私の区長選挙があったのが2022年の6月なんですが その半年前に 2021年の10月だと思うんですが 衆議院選挙がありました その衆議院選挙で 現在も国会で頑張っている吉田晴美さんが当選をするという これも大きなステップとなったんですけれども この市民が前面に立って そして協力する政党が後ろから応援するような形の 市民選対と言いますか 市民が中心の選挙というのをすでに杉並区は 今までも何度も経験しているんですけれども この衆議院選挙で見事に女性初・小選挙区から 杉並では初の女性の代議士を国会に送るということになりました またこれもご存知の方もいると思うんですが 東京八区というのは石原伸晃さんがずっと守ってきた地盤でもありまして 自民党の重鎮の方ですので こういった方を特に1人選挙区というところで 新人の女性が破るということが本当に大変なことだということはまず1つあると思います その後ですね その半年後に そういった活動を頑張った区民たちが 今度は区長選挙だということで 区長を変えたい、変えなければという 様々な課題というのがあったんですけれども 私自身は杉並区に住んでたわけではなくて 当時はまだベルギーに住んでおりまして 選挙の2ヶ月前になる4月の時点で 市民のグループがですね 様々なグループが緩やかな連合を作って 住民思いの杉並区長をつくる会という緩やかにつながったグループを作っていたんですけども
候補者を探していました それで私の著書とか 色々な今までの日本の方たちに向けてきた講演とかを見て 岸本さんにやってもらえないかという風なお話が来て 割と急速にというか 急激に私が立候補者になるという そういう展開でした ここに書いているのはですね 「〇月〇日、区長になる女」っていう こういう動画を作り始めたんですけれども 私自身も杉並区に本当に舞い降りたというような形で 選挙の 一生懸命 今までも経験のある 割とシニアなベテランの区民もいっぱいいたんですけれども 中にはですね 今まで選挙に全く関わって(こなかった)とか 政治とか選挙とか ましては自分の住んでる場所の自治体の首長とか議員の選挙なんて見たことも考えたこともなかっ たっていう人も結構たくさんいるんですよね そういう中で 2人のクリエイターとの出会いってあるんですが そのうちのお1人は女性の脚本家の方で この方ですね 実は杉並区が計画をして ま 東京都なんですけども 計画をしている都市計画道路いうのがありまして これができると自分の住んでるとても心地の良いアパートが おそらく道路ができるので取り壊しになってしまうという いきなり当事者になってしまった方なんですね その方は とても住環境が 静かな住宅地で大きな大木があったりするようなとても素敵なとこなんですけども そういう環境の中で野鳥が来たり 野鳥を楽しむような 川も流れてまして そういう生活を楽しんでいたところ 急にそういう話になってびっくりして あれ 自分の当たり前だと思ってた生活がいつの間にか大きく変わるかもしれないというようなことで よくよく見てみると これは自分が住んでる杉並区で進んでる事業だと いうことで これは区長が変わるということは 何かこう自分も何かできるんじゃないかと言って 街頭宣伝活動に来てくれたんですね 私と初めて会って2回目ぐらいの時に この間も来てくれましたねとか言って話をしてたら 自分は脚本家でビデオ作家でもあるので 岸本さんていう候補者を知らせるために ビデオを密着みたいな形で取りたいみたいなことをね 言ってくれたんですね それでその時市民選対は 色んな技術
例えば 色んなルール ポスターを貼るとかポスターを作るとか そういうことはもう本当に慣れていたんですけど やはり 映像とか YouTubeとか SNSとか そういったものを上手に使って発信していくっていう経験値というのは決して高かったわけではないんですけども こういうクリエイターの方が入ってきてくれること によって じゃあ今までやったことないけどやってみようというような割と自由な雰囲気がありました そもそもですね 私自身がかなり規格外の立候補者であったってこともあって やっぱり 今までの選挙じゃない選挙をやりたいっていう気持ちがたくさんありました 大体 今までの選挙ってこともよく私は知らなかったので こうじゃなきゃいけない みたいなところにあまり囚われていなかったところもあって 最初は色々 そんなことしてるよりも当たり前のことをやんなきゃいけないっていう話もいっぱいあったんですけれども 新しく入ってきた人たちはそこは邪魔しないから自分たちにやりたいことやらせてっていうような感じで 割と自由に提案できるような雰囲気があって それがすごく私は重要だった 今思えばですね 重要だったんだなっていう風に思っています やはり 特に 新しいことをやろうと思った時に できることはみんなやってみるっていうね そういう思い なんて言うのかな 文化っていうのかな それが結果的には勝利に1つ繋がったのかなと思います 今ですね ビデオを一緒に 短いビデオを撮りためながら 当然 この時は 本当に区長になるっていうようなことを誰も連想できなかったところから 彼女が短いビデオをどんどん作っていって それが これは選挙が終わってからなんですけれども 1つのドキュメンタリー映画に 最近まとまりまして これ ポスターなんですけども 来年の1月2日から東中野のポレポレで上映される運びとなりました さて 今日のテーマでもありますけれども どういう風にエンパワーメントの連鎖っていうのができてきたのかな 作っていけるのかなというお話をしたいと思います 私のお隣にいるのがですね 杉並区で今回の統一地方選挙4月にあったんですが
そこで区議に当選したブランシャー明日香さんという 環境活動家なんですけども 彼女は私も住んでる西荻窪のところで 環境カフェというのを カフェの経営者をやってまして 区長戦で 一生懸命応援をしてくれました 彼女は気候変動を本当に基礎自治体が緊急にやっていかなきゃいけないという強い意思と知識を持っておりまして それで私のことを応援したんですけども その後ですね 聡子さんだけ 区長にしても 1人きりにさせちゃいけないという気持ちで 今度は自分がその半年後に立補者となったというえ方です そういう方が 実はね 5~6人いたんですね 杉並区 ですので 私を応援した 一緒に戦った女性たちがたくさん結果としては立候補者になりました それで みんなが 共感した人が新たな共感を呼ぶっていうことはどういうことなんだろうということで 選挙戦通じて その後の政策も通じて少しキーワードを書いてみました 生きにくさを言葉にしよう これは 全ての 特に 女性は そして マイノリティの方たちは 生きにくい社会っていうことを 色んな 職場で 家庭で 地域社会で 学校で 様々な 多様性はあると思うんですけども 経験していることだと思います それを当たり前のことだと思ったり 言ってしまうと雰囲気が悪くなるとか 友達に引かれるとか 政治っていうのがそもそもあんまり話しちゃいけないというような雰囲気ありますけれども そういう生きにくさをどんどん言葉にしていくって いうことはできるんだよと それは1人ではできなくても 同じような思いの人たちが繋がることができて 今 自分のいる環境っていうかな その中でやりにくかったら
やはり 新しい 同じような気持ちを持ってる人と繋がっていけばいい そういう共感があったと思います 選挙っていうのは 比較的 全然知らない人と出会ったり そういう生きにくさを選挙を通じて表現できる 面白い場であるということが 今回は 杉並区の選挙では 共感が広がったのかなという風に思います 生活は政治 政治は生活 政治というのは永田町だけではなくて まさに私たちの生活そのものが 本当に全てのことが 子育てから 介護から そして環境 買い物 交通 福祉 教育 本当に全てが政治につながっている 特に 地方の基礎自治体が行っている町づくりもそうですけれども それが私たちの生活に直結してるんだ 生きやすさ・生きにくさに直結してるんだっていうことをどれだけ伝えていけるかということかなと ジェンダー平等と当たり前の多様性 これは やっぱり 政治の方がですね 特に 国政はそうですけれども 国民・市民・区民の当たり前の多様性を大切にしたり 例えば 同性婚を認めるだとか 夫婦の別性の選択性とか そしてそういったジェンダー平等 これも 女性は家庭で 男性は外で仕事をするというような性別役割分業 かつての性別役割分業をもうよしとしないという人が 本当に過半数を超えていますし 20代・30代に言えば もう80%・90%になっています こういう状況の中で 政治がそれに追いついていってないという状況がありますので こういう当たり前 多くの人が思ってる当たり前っていうのを言葉にしていきたいという風に思いました ミュニシパリズム これはちょっと新しい言葉なんですけども 地域のことは地域で決める
平たく言うと こういうような政治理念なんですけども それを私たちは今 私自身がヨーロッパで政策研究 そして 運動する中で 1つの社会を変革するキー ワードというか 学んできたことでもありましたので 地域のことは地域で決めるという この地域主権というのを そこをもとに政策を作っていきました また 今でもそうしています その中で重要なことは これも私のとても中心的なテーマなんですけども 公共の再生 これはとても広い概念なんですけれども いわゆる 今の 経済の 儲かればいいとか 成長すればいいとか 何でも市場に任せればいいとか そういったことで 割と私たちの経済というのは進んでいるんですけれども その中で やっぱり見過ごされてきたもの マーケット(市場)の外にあるようなもの 例えば 環境 例えば ケア そして 教育 私たちの生活の基盤というのは 実は お金にはかえられないコミュニティだったり 地域づくりだったり そういったことが本来だったら 本当に大きいはずなんですけれども どうも 特に保育から介護といったような ケアの分野というのが 非常に市場化されてきた 市場化・金融化されてきたという事情があります これ 民営化と言ってもいいんですけども これを私は「コモンズ」という風に呼んでるんですけれども 「コモンズ(公共財)」というものを いかに自分たちに引きつけて民主的に管理していくか その際には公共政策が大変重要になるということを これが私の専門の分野でもあるんですけども これを一言で「公共の再生」と言っています
その1 つの側面というのは労働の話でして 地域で良質で安定した雇用をつくるという風に言っています 今 私たちを取り巻く状況というのは 大きく言いまし て 労働 働く人の4割弱がいわゆる非正規雇用です 非正規雇用というのは ただ単に社会保障とか そういった保障がないだけでなくですね そもそも 有期雇用 いつまでですよ とか 何年ですよ とか もしくは ずっと働けるっていう保障がない中で働く こういう形なわけですね これ もちろん 賃金の問題も大いにあるんですけれども そもそも 安心して長期的に自分のキャリアを形成していくという環境にない働き方という風に言えると思います そういう状況の中で この非正規雇用が拡大していく中で 特に 女性の非正規雇用の人数というのは 非常に大きくなっておりまして 年齢が上がるにしたがって これ 日本の労働のあり方とも大いに関係してますし 多分 皆さん こういったことは 専門の方も今日の視聴者の方にもたくさんいらっしゃると思いますけれども 今の日本の労働 もともと 労働慣行が 女性は出産・結婚をした時期に 仕事を辞めたり 仕事を減らしたりしなければいけないような状況がある中で それと先ほど言った これ 新自由主義という風に言ってもいいと思うんですけど 労働市場の自由化が2000年代最初の方から始まりました これは 例えば 派遣法だとか 正職員じゃない働き方を拡大していくっていう 20年間だったんですけども そういった流れの中で この流れを変えなければいけないという強い考えがあります
後で公務員の非正規雇用についてはまた触れたいと思います ケアする人をケアするって言っているのは 特に このケアの分野 これは人間が生まれてから亡くなるまで オギャーと生まれてからすぐに人にケアされて そして しばらく ケアされた人が 今度はケアをして そして またケアをされて 人生を閉じるという 本当にケアというのは もうずっと全ての人に関わる 全ての人が当事者なわけですね ケアワークをやっているのは 世界的に見ても大変女性が多いんですけども 今まで家庭内で無償で行われていたケアワークというのを 今度 社会化して 例えば 保育園を作るとか 学校の放課後では 学童保育があるとか そして日本で言うところの介護保険があって そういったケアワークを社会化するっていうこと自体はとっても非常に重要なことで それがないとですね 本当に家庭内で全てやんなきゃいけなくなっちゃうので (ケアの)社会化が進んできたわけなんですけども その中で 社会化された つまり 有償化されたケアワークが 社会の中で大変重要であるにも関わらず ここが とても低賃金 しかも その中では できるだけ民営化のような圧力もありまして 結果としては 低賃金で抑えられてきているという社会的な状況があります これ保育士さんとか 介護職のお仕事してる人といういうのを見れば本当に明らかなんですけども 当然 社会の中できちんとお金が投資されたり 働く人が認知されて そして ちゃんと社会のお金が 賃金としても システムとしても ちゃんと払われなければいけないものが払われてないという状況がありますので ケアする人というのをケアする社会というのを私は構想しています そして 待ったなしの気候変動
今日はこの話はそんなたくさんできないんですけれども 気候変動問題を本当にしっかりと考えるという ことはですね 社会のあり方そのものを問うことであります つまり 私たちの生活・社会・産業・経済というのは 化石燃料を使うということが大前提になっておりまして それを問うということは 大きな 本当に革命的なチャレンジなんですけども それを認識せずにですね どうも ゼロカーボン社会だとか 温暖化対策っていうのが とてもちっちゃく語られているんですけれども やはりこれは社会のあり方そのものを問う大きな問いということで 化石燃料を使わない できるだけ 大量生産・大量消費・大量廃棄ということもそうですし 交通のあり方もそうですし そういったことを考えていくとですね やはり 町・社会全体として 物を作ったり消費するっていう社会から 人をケアする社会にシフトしていかざるを得ないわけなんですね 資源は有限ですし これから少子高齢化社会ということで ケアされなきゃいけない人も ケアをしていただかなきゃいけない人も どんどん増えていくんですが こういう 人と人 とても これは 労働集約的な産業で しかもCO2を出さない大切な産業なんですね ここにシフトしていくというのが 脱カーボン・脱炭素社会の先に何を見るかていう時には ケア中心社会だという風に私は思っておりますけれども ですので 気候変動の問題とケアの問題というのは 非常に私にとっては密接にかかわっています そして 分断から対話へ 杉並区では 私が区長になってほしいというような話があったのも たくさんの分断がありました その分断が選挙の争点にもなったんですけれども 大きく言うと まず 町づくりについて これは 都市計画道路の課題が 都市計画道路を作るというアジェンダがある中で
多くの住民たちは それに対して疑問を持っていたり もしくは いくつかの開発の計画があります これについても 違った形があるんじゃないかっていうことがある そして もう1つ 杉並区で大きいのは 公共施設の再編成という課題でした これも今日詳しくは言えないんですけれども 公共施設 例えば 学校 そして 福祉の施設 集会所 図書館 様々ありますけれども 杉並区の計画というのは そういった公共施設 老朽化した公共施設を効率的に再編成するという計画が しっかりとシステマティックに進んでいまして それ自体が悪いというわけではないんですけども その中で 実は 児童館 子どもの放課後の居場所である 0歳から18歳までの子どもが いつでも自由に行くことができる児童館 その中に学童保育があったんですけども この児童館を基本的には廃止するという そしてその児童館の機能を学校の中に移していくという計画でした また もう1つは 高齢者の専用福祉施設である「ゆうゆう館」というのが これも杉並の伝統的に 保育園の隣にあったり 児童館の隣にあったり 小学校1地区について 児童館とゆうゆう館があるという そういう地域社会を杉並は作ってきたんですけども このゆうゆう館についても 施設再編成の中で 高齢者だけではなくて多世代型のものに変えていくという計画でした いずれの計画も これがいいとかこれが悪いっていうお話というよりは これは 人によって価値も違うので いい点・悪い点あるんですけども 問題は こういった計画が とても画一的に 地域の合意なく 当事者や利用者の合意なく
計画という形でトップダウンで 非常にシステマティックに 説明行政と言いますか それが約10年間続いてきたという中で というのが現状がありました その中で 地域の悲鳴というか 例えば 児童館がなくなって 自分たちの行く場所がなくなっちゃった子どもたちとか そういった小さな悲鳴というのが 至るところで上がっていました これが後に選挙の争点になったという状況があります 大きく言えば 分断から対話へ そして 説明型の行政から協調と対話の行政へという これが私の公約にもなりましたし 今の仕事のとても重要なテーマです では 今まで話してきましたけども このエンパワメントの連鎖ということで 少し短いビデオを一緒に見たいと思います この写真はですね 区長選挙で関わったたくさんの人たちが 本当に様々自分の力を出し合って 選挙を戦ったんですけども この中にも後に区議会議員になった女性たちもたくさん含まれますが それを短くえまとめたビデオですので ちょっと一緒に見てみたいと思います [音楽] こんな感じで ちょっと解説をしますけども これが最終日の西荻窪ですね これ 結構 自然発生的だったんですけれども 私が最初は1人で喋って たんですけども だんだんとですね 集まってきた たくさんいるのは最終日なんですけど 最初は2人とか3人とかそんな感じだったんですね 大体みんな立ち止まってなんて なかなかくれませんので でも 支援者だけじゃなくって 普通に歩いてる学校や職場の帰り・行きの方たちが立ち止まってくれるようになりました 1人 2人 そして 5人になり 6人になりっていうことになってきて そうするとですね 私は「どうして今日も来てくれたんですか」みたいな話をしていたら
色々質問が出てきたり 実は私は保健士で 私は学校の教師でとか 私保育士で というような 特に女性が話してくれるようになりました それでこの時は まさに本当にコロナ禍でしたので その苦労とか 学校の現場・保育園の現場・保健所の現場といったような話がたくさん出てきました ですので 私は これは私が1人で喋ってるよりも みんなに喋ってもらった方がいい もしくは どういうことを聞きたいか聞いた方がいい というような形で マイクがどんどん回るようになってきて それで対話集会というような形が発展していきました 下にある1人の女性 これ 私じゃないんですけども これ 一人街宣というのが始まったのも 実は 新しく選対のグループに参加してくれた女性たちの提案で 岸本聡子さんは1日に1つの場所にしかいられないけれども 私たちが自分で勝手に自分の住んでる駅のそばで ポスターを持って立ってるっていうのはどうかな これ一人街宣って後に名前がついたんですけども これをやろうって やってもいいですかみたいな感じで始まったんです ね 最初は いやそんなことするよりも みんなでちゃんと私がいるとこに来た方がいいって話もあったんですけども いやそれはそれでいいんですけども 全然 岸本さん無名なので いろんな人に見て こういう人がいるんだってこと知ってもらうっていう意味では自分の駅でなんていう話があって みんな会社に行く前にとか 30分とか20分とか 何も言うことも なく立ってるっていうようなことで これが始まりました 最後には ビデオの中にもあったんですけども 杉並19駅あるんですが それを全部制覇しようということで みんな 私は高円寺 私は方南町とかって みんなで分担をしてですね この一人街宣というのを
最終的には選挙期間中 何日にもわたって19駅というのをやるという 一人街宣戦略というのにも発展しました そのような結果ですね 優しい熱狂・楽しい運動・やかましくないムーブメントということで 対話を選挙戦の中心コンセプトにということを話してきたんですけれども 政策重視、既存の選挙キャンペーンの型を問い直す 知らないうちに広がるボランティアの熱量、共感の輪 特に女性が積極的に支援 地べたからの草の根民主主義のチカラということで 投票率が5.5ポイント上がりました もともと 結構 低いんですねも もともと37%だったんですけれども 区長戦が別になってまして これ自体は決して 5.5ポイント上がったとしても決して高いとは言えないんですけども 投票率を1ポイント上げるというのがどれだけ大変かというのを私たちは身を持って感じたんですけれども 今まで選挙に行かなかった人が選挙に行くということが 選挙の結果を変えることができるということを この時本当に強く実感しました それから政策重視ということなんですけれども これは 私は女性の候補者の強みだという風に確信しています 既存の選挙というのは 政策を話したり 政策を討論したり そういうダイアログ(対話)をするよりも どうも 頭を下げたり 挨拶をしたり かつてだったら握手をしたりみたいな 特に古い選挙っていうのは 支援する団体を固めてなんぼだっていう そういう考え方で選挙って行われるので そういう枠の外にいる人っていうのは ほとんどの人がそういう枠の中にいないわけですよね こういう人たちはやっぱり取り残されてしまうと そうではなくって 女性だけでなく 普通に生活してる人たちが政策について語らい始めると やはりみんないろんなことを言いたいことがあるんですね 子どものこと 高齢者のこと 環境のこと 町づくりのこと そういったことについて 色々なことを 候補者という 特に 私は 自分の周り見ていても ジェンダー平等のこともそうですけども
しっかりと政策を持っている人って 特にたくさんいらっしゃいます こういう方たちが その政策を中心とした選挙活動というのをやっていくと 候補者も面白いし 有権者とも繋がっていけるという 言ってしまえば当たり前のことなんですけども これをもっといろんな地域でできるんではないかな という風に思っています 区長戦からですね その後 半年後に区議会議員選挙 これ この間の統一地方選挙ですけれども になりました その時は私がですね これは一人街宣っていうのを今度は私がやっているんですけども 公務が終わった後に杉並区の色々な駅に行ってですね 区民から教えてもらったと言いますか 一人街宣を今度は私がやりますという気持ちでやりました この時は区長になっているので いろんなこと言えないというか 割と厳しく見られているので かなり気を遣って とにかく区議会議員選挙がありますよ 投票率が上がれば新しい景色が見えるんですよということで 投票率上げるためには何でもやるという精神でやってみました 面白かったというか大変だったんですけど またここでもね いろんな方が声かけてくださって ここでも対話が起こるんですけども 首長自らが投票率を上げるために これ 全ての政治家がやらなければいけないことだと私は強く思っていますけれども できることを何でも 今の公職選挙法は 色んなやっていけないことばっかりで 色んな制限があるんですけども そこで何をできるかっていう 想像力を働かせてやってみたということで 大変面白かったです 結果としては これもこの後の選挙の投票率を上げることに1つ貢献できたかなと思います この後ですね お見せするビデオは 共同街宣という取組みなんですけれども 杉並区民は今回たくさんの新人 特に女性新人候補者が出ましたので この新人がたくさん出るってことは 前向きなことなんですけども 選挙に行く人が大体 地方の場合は 40%とか もう半分を切ってますよね そういう中で
いつも行く人は行くんだけど そういう人たちの票をお互いに食ってしまうっていう状況が生まれます そうするとたくさん出ない方がいいんじゃないか 私が出ない方がいいんじゃないか ここはあなたの地区だから とかね そういう力学が働くんですね そうすると 政党政治のそういう性質があるってのもあるんですけども 新しい人が挑戦したいと思った時に 票を食ってしまうとか 競合してしまうとか そういう配慮があると 立候補するのも難しくなる でも 選挙に出るってそう いうことじゃないよねって 実現したい政策があるから出るわけなので そういうものを打破するためには とにかく母数 つまり有権者 投票に行く人の数そのものを多くする必要があるんですね 逆にそれが多くなれば どこどこ地区の何票をっていうような話ではなくって たくさんの人が選挙に行くことによって 政策だとか 私はこの人を応援したいっていう人たちがいっぱい出てきても 決して悪いことにはならずに 新しい人にももっと大きなチャンスが生まれることになります それを私たちは 大変怖いところもあったんですけれども これはみんなでやっていこうということで 私だけでなくてですね 岸本区政を進めていきたい 新しい候補者を支援していきたい もちろん既存の区議さんも含めてですね こういった新しい政治をやっていきたいという色々な政党・会派 そういうものを超えて とにかく私たちの区議会 区議会というのは生活に直結している大切な選挙だから みんなにちゃんと代表者選んでほしいという 共同の作戦というか そういう展開をしました それをちょっと見ていただきたいと思います こんな感じでちょっと雰囲気が伝えられたらいいかなと思ったんですけれども 投票率数%の上昇で政治の景色が変わる 新しい景色を見よう これ 共同街宣 今は3人だったんですけど こんな たくさんでやってたんですね 区民の呼びかけによる共同街宣 みんな色々旗持ってきて 服装も結構みんな色々カラフルでした
それとはまた別にですね 投票率を上げようっていうことで 杉並区ドラフト会議というオンラインのツールも区民が作りました これ今でもまだ動いてるのかな 下にあるように 自分がどのような候補者に対して 選挙公報だけではわからないところで どういう政策を重視しているのか これを区民がアンケートをとって その情報というのを作ったデータベースに入れて 例えば 西荻地区で新人でジェンダー平等を実現したい人は誰っていう風に カタログ的に出てくるわけですね このツールはですね 杉並区民とITの技術者と一緒に開発したプログラムなんですけれども これはですね きっと他の地域でも使って欲しいと思っている非常に汎用性の高いツールだと思います 有権者が後補者にアンケートを出して その情報を入れることによって こういったデータベースを作ることができるということで 皆さんもしかして こういうことやってみたいという地域があったら 是非杉並区民の仲間たちにお声がけをいただければと思います この区議会議員選挙(統一地方選挙) 4月23日でしたけれども エンパワーメントの連鎖を作りたいということで みんなで頑張った結果 投票率は 4.19ポイント上昇しました 杉並区民は57万人の 有権者はもっと少ないですけど 57万人都市なんですけども 4.19%の投票率が上がるというのは約2万人に当たります この2万人の人が新しく行くというだけで だけでと言っちゃいけないんですけども 結果的には大きな変化が起こりました 48議席のうち 新人が15人(31%)になり 現職12人が落選ということになりました そして 48議席のうち女性は23人ということで いわゆる男女同数のパリテを 杉並区議会史上では初めて実現しました 今全国でパリテ実現してるのは確か4議会だったと思うんですけれども とても象徴的な嬉しい成果がありました 上位4名は全て新人女性で5600票以上を獲得という 風になっています 一般的に言って杉並区では 2000票を取れば当選 区議会議員に当選できると言われているんですけども ですので どうも 2000票取るために票を固めると さっき言った戦略が取られるんですけども 実は 投票率が
投票に行く人が 母数が増えれば それどころではなくてですね 5600票以上 上位4人が取るっていうことも可能になってくるわけですね そういうダイナミックスが変わるということで やっぱり投票率の向上というのがどれだけ重要かという風に言えると思います そして 上位15人では 10名が新人 そして そのうちの9名が女性ということで 有権者の信頼というか信託というか そういったことが新しい女性候補者に非常に寄せられたということがはっきりといたしました じゃもうちょっと具体的に 政策のところも少し最後に触れていきたいと思います 真ん中の参加型民主主義というところを 私が重視している考えと政策の中で今日少し触れていきたいんですけども その上にあります自治基本条例を紹介します 杉並区は自治基本条例ができて20年経ちました そこの最初の前文に書いてある一文がとても素晴らしいので紹介します 地方自治とは 本来そこに住み暮らす住民のためにあるものであり 地域のことは住民自らが責任を持って決めていくことが自治の基本である という前文で始まります これを作ってきたのも住民と行政 議会と行政とで喧々諤々とやってきたという風に20年前に聞いてるんですけども この精神というものが今の地方自治の中に生きているかということを問われた時に たくさんの区民がこれを取り戻したいというか そういう気持ちが たくさんあって 色々政治が変わってきたという部分もあると思うんです 選挙の話を今日結構たくさんしてますけれども 選挙は大切なんですけれども 選挙と選挙の間に何をするかというのが私は1番大切だと思っていまして 特に今首長となった私としては 公共政策を大きく進めていける立場にありますので もちろん議会も通じてなんですけれども 選挙と選挙の間をつなぐ 区民・市民が町づくりや政策 区政に対して選挙ではない形で どれだけ物事を言っていけるか 様々な形のチャンネルやツールを作っていくか これが私の対話の区政の1つの大きな柱でもあります その中で 例えば気候市民会議というのがもうすぐ始まりますけれども 参加型予算 これも今年初めて試験的に実施しました このことはちょっと次のスライドで触れるので このスライドでは 政治のフェミナイゼーションという話をしたいと思います これも先ほど言いました 地域主権主義、ミュニシパリズムの大きな柱で 私が特にバルセロナの姿勢から学んだことです よく政治の女性議員が多くなければいけない
代表性で女性の数が多くなければいけない もうこれ当然なんですね 当然の当然で それがなかなかできていないという状況があるんですけれども クオータ制も日本では残念ながらできていませんし クオータ制をやらない理由というのが私はもうどこにもないんじゃないかという風に強く思ってまして いろんな国でですね 実践されて やはりその強制力があることによっ て 女性議員が国会でも3割、4割となってきたっていう歴史を踏まえればですね これをやらないからできてないということは明らかなので それはあえて言いますけれども それを超えた議論なんですね 政治のフェミナイゼーションというのは 代表性だけでなく政治の性質そのものを変えていく 政治や選挙の質そのものを変えていくということを どうやっていけるのかという議論が ヨーロッパの バルセロナだけではなく ミュニシパリズムを実現しているような地方自治体で真剣に話し合われていますし 話し合われているだけじゃなくて それを政策にしていくということが行われています どういうことかと言うと 政治の特徴というか 政治っていうことを言った時に 地方でも国会でも 私たちは何を連想するかって言うと 例えば 競争とか 強さ トップダウン 駆け引き こういったものが政治の性質として連想もするし 実際にそうなってる部分が多いと思います こういう中で 例えば そういうことを得意な人はいいんですけれども 多くの女性であったり少数者の方たちとか 地域社会の中で暮らしていたり ケアワークをやってる人たちというのは やっぱりそういう価値よりも 協力とか協調、連帯、協働、コミュニケーション、対話 こういったことの方が馴染みますし そっちに強みがあるという風にも思います 選挙のやり方も政治のあり方も変えていかなければ 多様な人が活動する・活躍できる組織にはならないということで 政治のフェミナイゼーションというのは こういった性質を変えていくために どのような 例えば 研修が必要だったり トレーニングが必要だったり そういったケアが必要な人をケアするような仕組みを 区役所・市役所の中に作っていくとか
そういった取組みをやっています でも1番重要なのは 研修・トレーニングだという風に私は学びました 政治のフェミナイゼーションというのも非常に重要な課題だと思います そういうことによって 今の政治は ここは頑張ろうと思って戦う女性たちが出ていて そこで苦労もしながら 色々なハラスメントに直面しながらも 次の世代・次の人たちが 私みたいに苦労させたくないと思って頑張っているっていう状況はあると思うんですけども 今の次の世代じゃなくて 今の世代でこの変化を起こさなければいけないし そうじゃなければ たくさんの多様な属性の人たちが政治に挑戦しようという風に思わないので これは まさに今の課題として 今 実現しなければいけないことだという風に私は思います さて 参加型民主主義について ちょっと具体的なお話をしながら 少し共有したいと思います 市民参加型予算というのを あなたの投票でお金の使い道が決まるということで 今回 杉並区でモデル事業をやってみました お金はですね予算は 6200万ぐらいなんですけども このお金については 区民に提案をしていただいて こちらの行政の方で整理をしまして これについて投票をしてもらう 具体的には 1人3つまでいいと思うのを投票してくださいということでやってみました 市民の意思を行政活動に直接的に反映させるため 行政の資源配分を決める重要な政策過程である予算編成に 市民が直接関与できる仕組みとして 始まったのはブラジルのポルトアレグレ市で 1989年に始まり その後 ブラジル各地のみならず ウルグアイやアルゼンチンなどの南米諸国や スペイン、フランス、ドイツなどのヨーロッパ諸国 アメリカ合衆国、カナダ、韓国にも広がりを見せ 今では71カ国から1万1000以上のケーススタディが報告されています 世界銀行などもこれはグッドプラクティスという風に紹介していまして 透明性を高めること そして納税者が主体性を持って 行政の予算編成に関わるということで グッドプラクティスとしても紹介してい ます
杉並区では 実際には 今回は 環境の予算だけに限定して モデルケースで行ったんですけども 57の素晴らしい提案が市民から寄せられました それを精査をさせてもらって 10個に絞って投票したところですね 2500名の投票が 2500名強の投票をいただきました これは有権者にすると 0.5%ぐらいで 決して高くはないんですけれども これをですね 2倍、3倍に増やしていきたいし 今回 投票は18歳以下 投票権を持たない人にも 子どもたちでもできるようにしまして もっと子どもたち 中高生や小学生も含めてですね 政治に関心を持ってもらうっていうところも含めて この取組みを来年も強化していきたいという風に思っています そして 参加型民主主義の取組みとしてですね くじ引き民主主義という風な言い方もするんですけども こういった取組みもやっています どういうことかと言うと 無作意抽出といって 行政というのは住民基本台帳というのがあって 地域や性別や年齢のバランスを取って無作意に抽出をした上でですね 例えばこれは 2000名の人にはがきを送らせていただいて こういったテーマについて議論するんですけれども来ませんかという 招待状を出させてもらうんですね これが面白いのは 自分のところに突然お知らせが来るんですけども 大体 1割弱 10%弱の人がですね 行ってもいいかもって言って返事をくれるんですね これが割と面白くて 今まで私たちはキックオフミーティングっていう風にやって 給食費の無償化 自転車に乗りやすい街 杉並らしい防災 公共施設と公共サービス ふるさと納税 子どもの居場所といったテーマについて 今まで 1日3時間議論するんですけども こういったことをやってきました 皆さん色々言ってくれるんですけども こういう手紙が来なかったら全く行く行こうとも思わないし いつどこで何かやってるか分からないけれども
これがきっかけとなって 今までちょっと興味あったけどって言ったような人が あ そうだ 気候変動もやったんだ 来てくれたりするんで やっぱり皆さんは たくさんの人が関心を持っている だけど その関わりの場所とかっていうのが きっかけとかそういったものが やっぱり行政は作っていくことができるという風に確信しています 先ほど言いました 選挙と選挙の間に いろんなことを自分事にしてくれる区民をどれだけ増やすかというために 地方行政ができる仕掛け作りというのは 非常に潜在力があるなという風に思っています 先ほど争点にもなった 施設再編成や道路の問題なんですけども これにおいても 今まではもう決まったことだからやります ご協力をお願いしますっていう姿勢からですね 公共施設の未来の形を考えるという地域説明会を何度もやったり 道路から町づくりを 考えるということで 争点にはなっていても計画決定もしている場所でもあるんですけども にも関わらず 計画決定しているからと言って それをただ単に作るっていうわけではなくて どういう道路だったらみんないいのか どういう道路だったら 道路をですね 公共空間と捉えて 道路だけで考えるんじゃなくて その周辺にある商店や商店街 そして その町 そのものがどうなっていきたいのかという議論につなげていこうということで デザイン会議というものを 長期的に学びながら 道路計画をどのように 変えていけるところは変えていき 主体的にどういう町づくりを構想するかというところまで 1年とかかけて話し合っていくデザイン会議というのを西荻窪と高円寺で立ち上げることとなっています これはもう絶対言いたい 今日の皆さんに是非ともお知らせしたいと思って これを最後にしたいと思いますが ちょうど12月1日から 杉並区のジェンダー平等・性の多様性ということで 課長を募集することとなりました これは任期付き職員という そういう仕組みがありまして 行政の課長職として募集するんですけども 外にいる いわゆる公募ですね
この役職を募集しております 1月5日までが締め切りですので 今日聞いてくださってる皆さん含め その周りにも是非お知らせしていただきたいんですけども 今ホームページのトップページにございます ここであえて 男女共同参画担当っていうのが今行政の中にあって その課長職なんですけども 私は あえてその上にメッセージを載せました 男女共同参画という言葉をこれから使うかどうか議論なんですけれども 私としては ジェンダー平等の実現と性の多様性の尊重の考え方の土台にあるのは人権であり その取組みを一層強化したいと思いで この度 外部から私たちと共に働いてくれる職員を募集することにしました 任期付きなので最長5年なんですけれども 3年ということで最長5年ということです その役職の方には杉並区の町内 そして地域でのジェンダー平等を進めていただく リーダーシップを取ってほしいとともにですね 杉並区は 今年の4月に 性の多様性が尊重される地域社会を実現するための条例とこの条例に基づいた同性のパートナーシップ制度がスタートしていますので これについても 一緒に杉並区の中で働いていただく新しい人材を募集したいと思っています それでは この後に ちょっと残ってますけれども 時間にきましたので 講演としては終わらせていただいて この後の質問なり対話につなげていきたいと思います どうもありがとうございました 岸本さん ありがとうございます 60分 熱意ある 熱い岸本さんの選挙のプロセスから またこれからの区政に対する思いということを 存分に大いに語っていただきました では ここからは質疑応答ということで 今サイトの方にはいくつか質問を 視聴者の皆様からお寄せいただきました まず やはり 皆さん 視聴者の方が印象に残ったのは 市民が参画するということと あとは どう 新しい景色・風景を作るためにというところは非常に関心をお寄せいただいているようです 改めてですね 新人女性の議員が増えたということで 選挙のあり方だけではなくて
その後の議会運営のあり方にも大きく変化があった あるいは 変わったところもあるとは思いますけれども いかがでしょうか そのあたり はい そうですね まず最初に重要なことというか 私たちが生きてる場所の多様性というのが 地方議会に当然反映されるべきであって そういう言ってしまえば当たり前の景色 議会・議場の中に半分女性がいるっていう状態が生まれたということそのものが本当にポジティブなことだと思います ただ 女性と言ってもみんな 女性の中にもちろん多様性はありまして それ当然なんですけども 何が大きいかなと思うと それは政治的な立場とかに関わらず 女性が見ている、経験していること 先ほどのケアワークと大いに関係するんですけれども 例えば 1人暮らしの高齢女性の貧困の課題 あとは障害を持ってるお子さんを自分がケアしているとか こういった当事者性というのが非常に高い 当事者性の範囲が広いのが女性のすごく強さだと思うんですね ですので 議会での質問というのも 今までももちろん障がいを持った子どもさんの子育てについて議論はたくさんありましたけども その当事者性が強い 非常に 質問っていうのが増えたかなという風に思います もう1つは 気候変動問題とかジェンダー平等そのもの つまりですね このテーマって選挙で公約にしても勝てないテーマっていう風によく言われてるんですね だから環境とかジェンダーっていうのは 今までは政策にあげないっていう なんでか私 よくわからないんですけど そういう風に通説みたいなのがあるんですけども そういう通説を破って出てきて トップに近い当選した人もいて ですので 特に環境問題に関する質問の量と それから質というのが本当に上がったと思います 特に環境問題を強みにしてる人というのは 非常に理知的な人が多くて 非常に知識も豊富にあって 様々な場所の事例だとかってことをすごく研究した上でですね どうしてこれ杉並でできないんだろうっていうような質問をしてくださるので 議論に深みが増すんですよね 行政の方もそういう質問が出るとほっとけないっていうのがありますので 政策が進んでいくという側面もあると思います この辺が前向きな変化かなという風に思います ありがとうございます
こんな質問も届いています お話の中にもありましたけれども もともと杉並区には縁もゆかりもなかったというお話もありました そんな地盤を持たない中で 立候補・当選することはとても大変なことだと思います ゆかりのない杉並区政に飛び込むその決め手であったりとか あるいはその時の不安や迷いとか そういったところを是非教えていただければと思います お願いいたします 私 縁もゆかりもない あるところがどこもないので 日本に20年間いなかったので そういった意味で しかもですね ゆかりのあるとこで選挙やったこともないので そういう意味では何がそんなに大変なのかよくわかんないというか (そんな)ところもあります 今でもね いろんな方に杉並区のことを知らないっていうことは それは私にとってはとてもマイナスであることは確かで この土地で育って いろんな地域社会の人もよく知っていて 自分自身もその地域で育ってきたっていうことは非常に大きな強みだと思います ただ それがなかったら 政治家をやっちゃいけないのかっていうことではないと思うんですね なぜかと言うと 私は 杉並に来てから1年半ですけども 本当に杉並の まず1つは 徹底的に勉強しようという強い意思がありますし 自分が今住み始めて 本当に素晴らしいとこだっていうことを感じていますし 私の杉並愛というのはですね 短く住んでいてもやっぱりそれはあるものなんですよね 地域に関わっていきますので なので それを批判したい人もいると思ますけども 逆に 私の強みは他の場所を知ってることだっていうことに思いますし 言ってしまえば 日本そのものを外から見てきたっていうことだとか そういったいろんな 日本の自治体だけでなくて世界の自治体でできること・やられてることっていうことに関する知見が深いので そういった意味では 逆に 他の人が持ってないなら私の強みだと思いますし 自分の弱みを強化していくっていうかね 杉並のことを学んでいくってっていう姿勢は 1番 それを一生懸命持ち続けるっていうことでしかないのかなという風に思います ありがとうございます
外からの視点 そしてまたその当事者の視点 その双方を見ていくというところの重要もお話を伺って感じました では次の質問にもつながるんですけれども こんな質問もいただいています 自治体職員です 担当課長公募の件 とても注目していると 自治体において 男女共同参画やジェンダーの分野をさらに加速するために 今回のように人材を外部から登用するのは大変大きな原動力になると思いますが その他にも 取り組んでみたい事業やアクションのアイデアをお持ちでしたら教えていただけたら幸いです ということで質問が届いております ありがとうございます 言いたいこといっぱいあって あんまり言うとなんか職員に怒られそうなので気をつけなきゃいけないんですけど すごくここは私も悩みつつ 職員ともすごく相談しながらやってるところで 1つは 男女男女共同参画の課っていうのがあってすごく頑張ってる課なんです しかも私が当選したことによって 性の多様性の今大変頑張って条例も作って それもそこに入ってしまったので 実はここはもう兼務・兼務・兼務になっていまして 兼務っていうのは 1人の人が2つ3つの役職を兼ねなきゃいけないような状況っていうことが行政ではよくあるんですけども そもそもいろんな自治体でですね 杉並区もそうなんですけど 管理職が足りないんですね なんでこういうことになっちゃうのかっていうのはまた色々深い構造的な問題があるんですけども ですから さっきみたいに兼務というような形になっていくわけです これ自体 解決しなきゃいけないんですけども 私は職員が足りないからっていうモチベーションだけではなくてというか 特にことジェンダー平等に関して言いますと なんと杉並区はですね 女性管理職を令和7年までに30%にするという目標もありますし 男女共同参画推進計画というのもございます だけどもですね これでいろんなことすごい一生懸命やってるんですよ 女性管理職の奨励だとか 働きやすい職場を作る 育児休暇を取りやすくする どこの職場でもやってること一生懸命やってるんです ただ 実際問題として 今 杉並区の管理職は 20.2%です 職員の数は正職員が1493人が男性 女性は2059人 女性の方が全然多いんですね 管理職は20.2%
これ 決して高いとは言えませんけど これはですね こども園という幼稚園、公立保育・幼稚園の園長先生も入ってるんです その人たちが6人とか7人とか入って この人数ですから いわゆる庁内にいて 全体的な意思決定をしてるとなるともっと低くなります さらに言えば条例部長の経営会議というのがうちはあるんですけど そこになるとですね もう私以外には1人しかいないんですね 女性が というわけで意思決定の上に行けば行くほど 本当に男性が多いというのが もうこれ本当にどこの組織も 日本津々浦々だと思うんですけども このような状況を根源的に変えていこうと思ったら やはり今やってる政策を疑わなきゃいけないと思います 組織の中でアンコンシャスバイアスだとか そもそも組織にも個人にも強く根付いた文化っていう 性別役割分業的な文化というのを みんなね そんなのはないって思いたいんだけど それはやっぱり あるからこういう状態になってるわけなので これを内部から一生懸命やってるっていうだけでは乗り越えられないという風に思ったので むしろ外部の人の力とか視点とか知見とか経験をお借りして一緒にやっていくという体制を作りたいという風に思いました 小さな一歩ではありますけれども こういったいくつかの分野に関しては 私は行政職員の力を伸ばしてくれる 生かしてくれる そして 外のより広い視野を持った経験を持った人に入ってもらって モメンタムを作るというか そういうバネにするようなことっていうのはちょっとやってみたいなと思ってまして これ以外の分野でも実はいくつか考えていますけど まずはジェンダー平等の分野でやってみたいと思ってます ありがとうございます あとはですね 質問の方が大変多く来ているんですけれども 例えばですね 質問の中にはご自身が議会に立候補してどんな活動から始めてば行けばいいでしょうかというご質問や あるいは 市民の立場としてどう関わればいいのかという 議員として関わるのか あるいは 市民として関わるのか 立場は違うけれども どうすればいいのかなんていうご質問もいただいてました 岸本さんからそういった立場は違うけれど政治に関わろうという方に対するアドバイス、エールをいただけると嬉しいです ありがとうございます 先日ですね チョン・ソヨンさんっていう 韓国のSF作家で弁護士やってらっしゃる素敵な女性と対談をしたんですけども そこで韓国と日本の政治文化の違いとかも話してたんですけど
彼女はハッシュタグ女性が発言するということていう素晴らしい本を出しているんですが 彼女の言葉がすごく良くて 候補者になるっていうのはとても垣根が高いことだと思うんですけども 候補者になるっていう人を応援する もしくは その人を チラシを一緒に作るとか 街頭でやるとか 違うレベルの参加の仕方って本当にたくさんあるんですよね それこそ ハッシュタグでサポートするっていうことも 1つの応援の仕方じゃないですか ということを彼女は言っていて 私も本当にそう思うんです まずはですね 選挙に出るとか誰かを応援するというよりは やっぱり自分の課題っていうのをまず 皆さん課題意識あると思うんですけども あったとしましょう そこを課題と思っている仲間をやっぱり見つけて欲しいと思うんですね 他の地域は分からないですけど 割とタウンミーティングとか 割とそういう市民の集会とか いろんな地域課題とかに対して活動してるグループだとかが 勉強会やっていたり 様々あると思うんですね そういうのがなければ逆に3人、4人でちっちゃなグループを作るっていうこともできますし そういうところから じゃあ区政を見ていこう じゃあ今の議員でどの人が自分たちに近いか質問をしてみようとか じゃあ そういう人がいなければ自分たちの中から 出そうとか この人にやってもらおうとか そういう議論が始まっていくと思うんですね ミュニシパリズムの大きな特徴の1つは 自分たちの コレクティブにね グループを作って そこから代表者を出すっていう考えなんですね ですので そういった気持ちで そういう人がいたらいいと思うし そうじゃなければ近い人たちを見つけていくとか いろんな温度差の中で関わりがあると思います でも 少なくとも 日頃 自分の居場所というか 自分の関心があるテーマについて話せる仲間がいるっていう状態がまず大切だし それが次の選挙っていう まあイベントですよね で どういう風に形になっていくかっていうところがつながって
そして1人の自分たちが応援した人が議会に入ったら その人に質問してもらう そして その次にはまたもう1人出すみたいなね そういう連鎖が始まるといいし その次には じゃあ私が出ようみたいなね そういう私はエンパワーメントの連鎖っていうのがとても大切だと思います ありがとうございます 今日のお話の中で繰り返し 決めるのは私たちというキーワードと エンパワーメントの連鎖 それぞれみんな主義主張とか思いとかは違うけれども それぞれを分断ではなくて どう組み合わせて 私たちの住みよい地域を作っていくか そのために色々なことを対話で語り合って意思を決定してっていうところのプロセスが大事だということが本当によく分かりました ありがとうございます 私たちも今度は杉並区だからできたということだけではなく じゃあ私たちが自分自身の地域で あるいは自分自身が市民としてどう関わるかというところのたくさんのヒントをいただいたかと思い ます では ここでですね 国立女性教育会館理事長 萩原なつ子より 皆様に謝辞を申し上げたいと思います では 萩原理事長 よろしくお願いいたします こんにちは 秋田犬のふるさと・大館からです 岸本さん 本当にありがとうございました 岸本さんとは 岸本さんが20代の頃からお付き合いが長くてですね このように杉並区の区長になられたということで本当に期待をしてるところです 本日 議会中にも関わらず 本当に熱のこもったインパクトのあるお話をありがとうございました 今の世代で変化を起こさないといけない しっかりと受け止めました また それから 今やってる政策を疑わなきゃいけないんだと そういうアンコンシャス・バイアスの中にあるんだよっていうところもしっかりとですね 受け止めてですね 一緒に日本のジェンダー平等を進めていきたいなと いう風に思ってます 男女共同参画の課長さんを募集されてるってことで 私もかつて23年前に宮城県庁で よそ者として 次長として入りました そこでの学び 非常に多かったので
今日お話を聞いてらっしゃる方 私でもできるかもしれない 私にもできたので 是非ですね 応募していただければなと思います 先ほど今司会の方からありましたけれども 杉並だからできたのでなくて 思考を停止することなく みんなでいいところを取りながらですね 変えていけるような そういったきっかけになる今日のお話だったと思いますので みんなで変えていきましょうということで 私からの挨拶といたします 本当に岸本さん ありがとうございました また ご参加いただいた皆様方にも心よりお礼申し上げます ありがとうございました 萩原理事長ありがとうございました 秋田からということで これもまたオンラインのメリットかと思うんですけれども 今日ご視聴の皆様も全国津々浦々からご参加をいただいてるところかと思います 視聴者の皆様 画面の向こうからですね お礼と感謝の拍手で岸本さんにお送りいただければと思います ありがとうございました [音楽]
本動画は令和5年度「男女共同参画推進フォーラム」基調講演の映像です。
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↓概要・チャプターはこちらから↓
【講師】
岸本 聡子(東京都杉並区長)
【概要】
長年にわたり様々な主体・分野で取り組んでいるにもかかわらず、なぜ日本では男女共同参画/ジェンダー平等が実質的に進まないのか。今年は「地域における意思決定の場への女性の参画」、特に政治分野における女性のリーダーシップとエンパワーメントに焦点を当てます。
約20年間、国際NGOやシンクタンクで政策研究に携わってきた岸本さんは、なぜ自治体のトップである区長に立候補したのか。そして女性たちの「エンパワーメントの連鎖」はどのように生まれ、繋がったのか。住民が主体となって地域のことは地域で決める、新しい風景を描くために必要なこととはなにか。就任から2年目の今、区長としての現状と課題や今後の展望を大いに語っていただきます。
【チャプター】
0:00 はじめに・講師紹介
1:50 講演
1:00:00 質疑応答
1:15:10 謝辞
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